PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

【バレンタインSS】女子の本格チョコ作り体験!

キャナレット「さてと……今年はやるつもりも無かったけど、集まっちまったもんは仕方ないね。男子禁制、本格チョコ作り教室、早速始めるよ!」
 
一同「はーい!!」
 
キャナ「まずは簡単な自己紹介と、どうしてチョコを作りたいのか訊かせて貰おうか。ここにはオトコなんざ居ないんだ、恥ずかしがって嘘つくんじゃないよ!!いいね!!じゃ、そっちから順に答えな!」
 
アルテルナリア「え……あ、はい……はじめまして、アルテルナリア・ベーレンアウスレーゼと申します……私少々身体が弱く頼りないので、お兄様やお姉様だけでなく、まだ小さい弟からも心配されてしまいます……。自分で何かをやりきったことも多くなく……この機会に日頃のお礼も兼ねてチョコレートを作ってみようかと思い立ちました……」
 
エナン「ボクはエナン。エナン・ポティロン。魔女見習いの修行の一環で、ばばさまにあっと驚くチョコを作りに来たんだ。お菓子は幸せになれる魔法だって、ばばさまも言ってたし」
 
レイリ「レイリ。モスサターニア。今年は息子にチョコをあげたい。きっと喜ぶ。お菓子は手作りが一番。でも、レイリは作り方わからない。教えてほしい」
 
煙慈「あたしは煙慈ってもんだ。恥ずかしながら、鬼ん中じゃあもうお婆さんでねぇ……。老後の楽しみというか。昔、恥ずかしがって出来なかったことを、死ぬ前にたくさんやっておきたくてね。ま、たまには娘に美味しいものでも作ってやりたいんだよ」
 
ミコッシュ「ミコッシュアイガスだよ!そんちょーなの!!」
 
ミジューイ「ご無沙汰しております、キャナレット様!グノーメアの精霊、フロマージュ・パンナコッタでございます。私たち、キスビットから栽培中のカッカォの加工について、一からお勉強させてもらいたくお伺いしました!」
 
キャナ「はいよ、アルテルナリア、エナン、レイリ、煙慈、ミコッシュちゃんにフロマージュだね。よくお聞き!始める前にこれだけは言っておくよ!『チョコ作りは甘くない』からね!!覚悟しておくんだよ!」
 
一同「はーい!!」
 
キャナ「それじゃ、まずは今朝届いたばかりのカッカォを配るよ。いいかい、この無駄に大きな実の中には、とても固くてべらぼうに苦い小さな実がしこたま詰まってるんだ。そいつを取り出すために、この棒を使って……」
 
バコンッ
 
キャナ「こうやって割る。さ、やってみな!」
 
煙慈「へぇ……。案外スポーティじゃないか。あたしは鬼だから、こういうのは有利だね」パコンッ
 
キャナ「ふっふん。鬼だからって手抜いてちゃソイツは割れないよ。遠慮せず、ボカッてやりな!」
 
煙慈「……ありゃー、結構力込めたんだけど割れないなんて、随分丈夫な殻だねこりゃ……。大丈夫なのかい、女の子の力じゃ相当頑張んないとダメそうだよ?」バコォ!
 
アルテ「え、えい……!はぁ、はぁ、えいっ……!!はぁ、はぁ……びくとも……しませんっ!!」ポカッポカッ
 
エナン「な、何かコツがあるんじゃない?キャナレットさんはあんなに簡単そうに割ったんだしっ!!」パコッポコッ
 
レイリ「っ!!わ、割れた……!とても硬い種類のチーズに、似てる……!」バコッ
 
ミジュ「うーん、鉱山の採掘を思い出しますわ。軽く叩いてみて、起点を探して一気に叩くのですよ、村長!」パカーンッ
 
ミコッシュ「うーん、わかんないの!!えい!!えい!!あっ!!」パコッポコッパカンッ
 
エナン「うっ……!み、ミコッシュちゃんが割ったよアルテさん……!」ポコポコ
 
アルテ「ふぅ……ふぅ……す、すみません……私……息があがってしまい……」フラッ…
 
キャナ「おや、大丈夫かいアルテルナリア。でも、諦めんじゃないよ!言ったろう、チョコは甘くない。闇雲にやってたって割れやしないよ。これは女の戦いなんだ、勝つために色々やってみな!!」
 
アルテ「はぁ、はぁ……い、色々……こんなとき、アスペルギルスお兄様なら……」
 
 
 
『ぬはは!!戦争とは常に万全とはいかぬもの、否、それどころか優れた将ならば弱味を決して逃さぬものよ!つまり逆境こそが戦いなのだアルテルナリア!!攻める時こそ勝機を見定め、攻められんとする時こそあらゆる手を尽くし『力』ではなく『知』で勝つのだ!さぁ、我が妹よ!非力な己が巨人を相手に打撃でもって屈服させるつもりならば、そなたが持つべきは強度と利便性に長けている剣ではない!狙うは初激のみ!つまり、『アレ』の出番である!!』
 
 
 
アルテ「……そうです、お兄様……。こんなとき、私が最も扱える武器は……この、『手拭い』……!!」
 
エナン「手拭い?そ、そんなんでいったいどうする気なのさ!」
 
アルテ「簡単です、エナンさん……。この手拭いでカッカォを包んで、端をしっかりと持ちます……そして遠心力をつかって思いっきり……地面に叩きつけます……!!」バコォッ
 
レイリ「こ、これは!!『ブラックジャック』!!」
 
煙慈「おぉ……!恐ろしいねぇ、今のは鬼でも当たったら痛そうだね。女の子でこの威力かい……」
 
キャナ「懐かしいねぇ、若い頃はこれでよく油断した兵士をノしたもんだよ」
 
エナン「な、なんてファンキーな人なんだ……よし、ボクも……!!」パカーンッ
 
キャナ「よし、全員割れたね!!でもまだまだ序の口さ、本当に大変なのはここからだ!今取り出した種を6日程発酵させるんだけど……」
 
エナン「6日!?そ、そんなに待ってられないよ!!」
 
レイリ「バレンタインデーが終わってしまう……!モカのチョコ、作れない!!」
 
キャナ「話は最後までお聞き!!エナン!!レイリ!!せっかちな女は舐められるよ!!」
 
エナン「うっ!ご、ごめんなさい……」
 
レイリ「すまない、良くアセる……。レイリの悪い癖……」
 
キャナ「あたしも忙しいからね、既に発酵させたのを用意してるさ。そっちは記念に持ってかえりな。でも、実を割るのがどれだけ大変か知らないと、ありがたみってもんがないだろ?これも大事な料理の一環さ」
 
アルテ「知りませんでした……私たちの身近なチョコがこんなにも大変なものだったなんて……」
 
ミコッシュ「でも楽しいのー!!次はどうするの?」
 
キャナ「次はこいつを使って『カッカォマス』を作るよ。ようは、すりつぶしたカレー粉みたいなもんさ。この作業は本来とても時間がかかるんだけどね、煙慈がいりゃあちょちょいのちょいだ、交代しながらみんなでやるよ!」
 
煙慈「アタシかい……?ってことは、また力仕事ってことかい。あはは、なんだい本当にハードじゃないか、チョコ作り!楽しくなってきたね!」
 
エナン「それで、いったいどのくらい混ぜるんだろ。六人で回すから……三十分くらい?」
 
キャナ「冗談じゃないよ。生クリームやメレンゲを泡立てるんじゃないんだ、三十分なんて人の手じゃ無理さ。そうさね……煙慈がいるから、早ければ二時間で終わるよ」
 
一同「に、二時間!?」
 
キャナ「こんなことで一々驚くんじゃないよ!!料理は愛情、女の愛は安物じゃないのさ!!手間暇かかってやっとできるからこそ、想いが宿るってもんだ!
 
レイリ「で、でも、ここまでで既に六日……!更に二時間……鬼が居ても二時間かかる……!それ、一人ならもっとかかる……!」
 
エナン「これも力仕事だよ……!と、とてもじゃないけど、いつもおやつに食べる程度のチョコレートにここまで時間かけるっていうのは……」
 
キャナ「おばかだねぇ……いいかい?お前たち!これだけの手間暇を誰にも見えないところで頑張って、それでもかまわないって程の意中の相手に渡すのがバレンタインチョコってものの重みだよ。ここで折れるってことは、所詮はその程度の相手ってことさ!愛さえあれば、戦争にだって屈しないんだからねぇ、大変に決まってるだろうに!」
 
ミコッシュ「むー……困ったの……」
 
ミジュ「村長……ま、まぁ、私たちは単なる体験ですし、またの機会にしても私は……」
 
ミコッシュ「……こんなにチョコを作るのが大変なら、村にもアルファさんが必要なの。レンタル発注の手続きをしなくちゃならないの……」
 
ミジュ「村長……!!……もう既に村の発展のことまで視野に入れて……流石です、村長!発注の件は私に全てお任せ下さい!」
 
煙慈「……(へぇ、このちびっ子、この歳でリーダーシップをとってるのかい。……良い頭領になりそうだね。今度、紫電を誘って村とやらに観に行こうか……)」
 
アルテ「……みなさん、私、最後までやってみようと思います……」
 
エナン「アルテさん……!」
 
アルテ「……身体が弱くても、愛があるならば頑張れる……。なんだか、そんな気がするんです……。人間のパパが我が国を治められた理由が、愛なのですから……」
 
エナン「……うん、アルテさんがそういうなら、ボクだって頑張んないと。負けてられないよね、レイリさん!」
 
レイリ「当然……!モカが待ってる……それだけで、レイリはずっと頑張れる……!」
 
煙慈「そうかい、なら、あたしも乗らなきゃ鬼失格だねぇ!みんなですっごい上等なチョコを作ろうじゃないか!!」
 
キャナ「お前たち……ふふ、良いじゃないか。人は誰だって誰かの為に生きてる。その『奉仕の心』があるなら、オトコなんてみんなイチコロさ!女の強さ、見せてみな!!」
 
一同「はい!!」
 
 
***
 
 
 
キャナ「よし、そろそろいいんじゃないかねぇ……。ちょっとざらつきが残るかもしれないが、かえって風味が出て美味しいもんだ。アルテルナリアは無理しないでそこで見てなさいな」
 
アルテ「……す、すみません……不甲斐ない限りで……」
 
エナン「そんなことないって!!今日、一番頑張ってるのは絶対アルテさんだよ!ボクはそう思うよ!」
 
レイリ「アルテルナリア、最後までやった……!愛がなきゃできない……!」
 
ミコッシュ「すごいのー!!そんちょーよりもたくさん頑張ったの!」
 
ミジュ「えぇ、決してあきらめずに……素晴らしいですわ!」
 
煙慈「自慢じゃないけど、体力には自信のあるあたしでさえキツかったんだ。良くやってたさ!こっちの士気も上がるってもんだ!」
 
アルテ「みなさん……」
 
キャナ「いいかい、これからこいつに多量の砂糖と、あらかじめ絞り出したカッカォバターを加え、いよいよチョコになる。ここからは湯銭で焦らずゆっくり温めながら混ぜれば、みんなも知っての通りのとろけたチョコレートが完成さ。頑張った分、その味はどんな高級チョコも目じゃない、絶品の愛の結晶の誕生だよ!」
 
エナン「お、おぉ……!!すごくきれいなチョコレートだ……早く食べてみたい……」
 
レイリ「エナン。プレゼント用って忘れてる。あせっては駄目。まず、型に入れて冷蔵庫!」
 
煙慈「ははは、レイリに言われてるんじゃ駄目だねぇエナン!なに、気長に待つのも楽しみの一つだよ。船旅は帰るまでが冒険だからね」
 
エナン「わ、わかってるさ!いつもうるさい使い魔達に言われてる!」
 
ミコッシュ「動物さんにもあせってるっておこられちゃうの?エナンかわいそう!」
 
ミジュ「ふふ、エナンさん、墓穴を掘られましたようですよ」
 
エナン「あ!ち、ちが……!!くそー!!でもばばさまは褒めてくれるんだぞ!!」
 
アルテ「……エナンさんは……ばばさまが大好きなのですね……愛を感じますよ……ふふ……」
 
エナン「な、なな!!なんだよーう皆してボクをからかって!!みんないい人たちだと思ったのに!!くそー!!」
 
キャナ「はいはい、なごやかなところお邪魔するよ!時間が勝負なんだ、みんな好きな型選んで流し込みな。その上でもまだ沢山あるからね、各々ケーキとかの為に持ち帰るといいさ。氷の属性を込めたガーディアンストーンもつけるから、遠くから来たって子も安心しな。これなら砂漠にいたって溶けないよ!」
 
エナン「みんなどれにするの?ボクはシンプルに星かな……。よく夜空観てるし、結構こういうの魔女っぽいって思うんだよね」
 
レイリ「蛾の形あった。これがいい。モカも男の子だ、大きな羽がかっこいいはず」
 
煙慈「それ蝶々じゃないかい……?まぁ、紫電にあげるならこのうさぽんの形とか気に入りそうだね……口では嫌がるだろうけどねぇ」
 
アルテ「私は……これがいいです……トカゲの形……ふふ……なんて可愛い……」
 
ミコッシュ「鳥さんがあるの!!これにするの!!キスビットにも大きな鳥さんがたくさんいるの!!」
 
ミジュ「あら、宝石の形もあるんですね。エレガントですわ!私はこちらで……」
 
キャナ「うんうん、皆、自分らしいものを選んだみたいでわたしゃ安心したよ。ここまできて適当に選ばれちゃ、たまったもんじゃないからね。全く、こういう女ごころをわかってないからぼっちゃんは未だ愛に気付かないんだ……さっさと結ばれちまえばいいのに、意気地の無い王様だよ……!」
 
エナン「誰の話してるの、キャナレットさん?」
 
キャナ「あぁ、いやこっちの話さ。身内にどう見たって両想いの良い歳したカップルがいてね。毎日一緒に居るってのにどっちもアタックしないんだ。もどかしいったらないよ」
 
煙慈「えぇ?なんだいそりゃ。そんなの見たら突っつきたくなっちまうじゃないか!……あ、いや、こういうとこがまた『おばさん』って言われちまうのかもしれないな……ははは」
 
レイリ「レイリ、わかる。結婚、いつでもできるとは限らない。行けると思ったら行くべき!!子供、大切!!」
 
エナン「そういうもんなのかなぁ……。ボク、考えたこともないや。良い人なんてほんとに見つかるのかな……」
 
アルテ「エナンさん……弱気じゃ駄目ですよ……。恋は突然に現れると言いますから……」
 
ミコッシュ「なんだか大人の会話なの……。ミジューイも、好きな人いるの?」
 
ミジュ「そうですねぇ、異性というのであれば、私も変わり者ですが精霊ですから……もうお亡くなりになられましたけれども、偉大な前精霊長様の事をお慕い申しておりましたね。そう考えますと、恋愛観も種族によって違うのでしょう」
 
エナン「じゃあさ、みんなどんな人がタイプなの?ねぇねぇ!」
 
レイリ「子供に尽くすタイプ……!」
 
煙慈「あたしはもちろん、強さだね!腕っぷしだけじゃなくて、度胸や覚悟も強い男が良いオトコの条件だよ!」
 
アルテ「私は……趣味を理解してくださる殿方が良いです……毒蛇にも怖がらない方……」
 
ミジュ「私は先ほどの繰り返しになりますが、信仰心がより強く正しい偉大なお方に惹かれます。エナンさんはどんな方を?」
 
エナン「え、ぽ、ポク!?いや、い、いないよまだ!そもそも男ってあんまり話したことないし……」
 
煙慈「またまたー、自分で振っておいて答えないのはナシだよエナン!白状しな!!」
 
レイリ「大事……!!貴重なチャンス、逃さない為にも決めるべき!!」
 
アルテ「ドレスタニアの聖騎士さんとか……どうですか……?綺麗な顔立ちがそろっておりますし……」
 
キャナ「あはは、ダメダメ!あんな朴念仁ども、好きになったら痛い目みるよ!ま、それでも好きになっちまったら、剣ふるよりこっちを見ろって耳にタコができる位言うことだね!」
 
ミコッシュ「あ!!わかった!!キャナレット、せーきしと付き合ってたんでしょ!!」
 
ミジュ「あぁ、なるほど!さっすが村長、するどいですわ!!」
 
キャナ「ちょ、ちょっとやめとくれ!もう随分前の話で今はあんな奴ら……」
 
レイリ「キャナレット……!!……チョコ、固まるまで時間ある……!!」
 
煙慈「へぇ~?ずいぶん昔に、騎士様と……?なになに、愛の匂いがするじゃないか、えぇ?」
 
エナン「な、なにがあったんだよ!!……別に気になるってわけじゃないけど……勉強の為に聞きたい!」
 
アルテ「ドレスタニアのロマンスでしょうか……うふふ……アンナさんをお呼びするべきでしたね……」
 
キャナ「ちょっとちょっと!!なんだい皆して!!……別に楽しくもないよ!バタバタしてただけで!!この話は終わり!!」
 
ミコッシュ「でも、いっぱい愛してたんでしょー?」
 
ミジュ「当然ですわよねぇー!あんなに愛について詳しいのですもの!ね、村長!」
 
キャナ「あぁーもう!!お前たち今更元気になってどうすんだい!!長くなるよ!!この話は!!」
 
レイリ「なるほど……!!これが愛の力……!!」
 
キャナ「欲の力だよ!!お馬鹿!!」