PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

余は考える。

「余である」


「あら、おはよう、サン」


「メルバ。余は戦乱の最中にてこの国に亡命してきた故に、この国について何も知らないのだ。故に余は考える。生きるためにどうする、ではなく、どうする為に生きるのか。生への意味を見つけたい」


「ようするに、世界のため、人々のために何かしたいの?」


「……うん」


「こうして爵位を持って一つの町を納めているのですから、充分すぎる働きよ、あなた」


「……それはメルバへの返礼だ。余自身の為でもある……。祖国では余に屍人としての役目、使命があった。そのための力、その為の身体であった」


「……その使命が嫌だったから今ここに居るんでしょ?」


「うん……」


「それをもう一度やりたいの?貴方」


「……拒否したい。今でもあの時の痛みを忘れることはない……が、そなたと出会って余もまた変わったことがある」


「あら、それは一体どんなこと?聞かせて。まだまだサンのことをいっぱい知りたいわ」


「……使われることが生を受けた意味だと、何故か信じて疑わなかった余の人生観を、そなたは否定もせず、尚余という個体を使うことがない。余はそなたに全てを託しているつもりであるが……」


「そうね……。他国文化をおいそれと否定する訳にはいかないもの。でも、ここはドレスタニアで、貴方はもうベルモット家じゃない。文化は貴方の国にもあるし、私の国にもあるのよ」


「郷に入っては郷に従え……。そなたはそのように言ったな。故に、余はあえて過去を振り返り、考えていた。……余は何者なのか。何が出来る者なのか……」


「……うん。それで?何か結論は出たの?」


「そうさな……。此処で結論を決定してしまえばそなたに怒られてしまうであろう……」


「ふーん?わかってるんだ。愛されてるのね、私」


「無論である。……結論とまではいかないが、推測はしている。……寿命も無く、生を考える余であるからこそ、出来ることがあるかもしれない。そして、可能であればそなたと共に歩みたい」


「まわりくどいわ!!」


「ごめん……」


「具体的に何が言いたいの?恐れないで、私はサンの全てを知りたいわ。例え永遠に近い時間をかけても、ね」


「あぁ……その、なんとも矛盾した話なのであるが……」


「うんうん?」


「……医学を学びたい。今の余には、限りある生が愛しく思える。人の一生を尊く思える。……出来る限り、その者が求める限り、永く、健康でいられるような生を見届けたい。皆が良き人生であったと笑い、怖がる必要のない死を見届けたい。……と思う」


「サン……」


「余の見立てでは……この国ならば可能だと、余は考える。思えばこの身体を己で使うことをしなかった……。もしも自由を許されるならば、己の意思で人の手助けをしたいと思うが……」


「……えぇ、何も言うことはないわ……。貴方のその志、貴方の幸せこそが私の夢なのだもの。私も貴方に尽くすわ……素敵な夢を、ずっと側で応援させて……」


「え、しかし余がメルバに尽くすことを、そなたは認めなかったではないか」


「私はいいの貴方はダメなの!!!!それがベルモット家の家訓よ!!わかった!?!?」


「……うん……」


「よろしい。ふふ……」


「……メルバよ。そなたは余と居て苦しくはないのか……?」


「そうね……うん、ノーコメント。その方が後で楽しいわ」


「しかし余はメルバに全てを話せと言われ……」


「私はいいの貴方はダメなの!!!!わかった!?!?」


「…………うん……」


「はいよろしい!」


「……それでは、余は鬼の娘の血の穢れ具合と残量を見てくる。ありがとう、メルバ。また少し楽になった」


「どういたしまして。また聞かせてね、サンの心」

 

 

 

「それだけで充分、私、生きてて良かったって思うわ……」