PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

アルとシフォンの二人旅

「……シフォン?」


『どうした』


「いや、君もついてくるのか?っていうか、あの祠から出れたんだな……」


『私は既に自由の身。アルが気にすることじゃない』


「気にするさ。ついてくるならもっと堂々と一緒に歩こう。雑談とかしながらさぁ」


『それはできない』


「どうして。理由が知りたいな。せっかく友達なのに」


『霊獣は地上に出れない。顕現するのは現象だけ。土は歩くととても遅い。追い付けない』


「気にしなくてもあわせて歩くんだけどなぁ」


ウミウシより遅い』


「すごい遅いな!?」


『地中を這えば良い。足音を追える』


「じゃあ、話しながら行こう。そんな一定の距離保たないでさ。師の事とか教えてくれよ。」


『霊獣の声はアルにしか聞こえない』


「え、そうなの!?」


『顕現すれば声帯に近い構造を模すことは可能。このやり取りは加護で行っている』


「なるほどな。現象に満たないほんの少しの微弱な加護を感じ取れる精霊でないと、声まではわからないのか」


『願いを叶える噂はそれが発端』


「あのやり取りはシフォンのアイデアじゃないのか?」


『いつの間にかそうなっていた。そのような力は無い』


「みんな勝手だなぁ……。まぁ俺も願いを期待して来たから人のことは言えないけどね」


『何故生き返らせる願いを口にしなかった』


「それほどの奇跡を起こせるなら個人的な願いはしないさ。みんな頑張って生きているのに、俺が一人で願いを叶えるわけにはいかないだろ?」


『だが名前に拘った』


「そりゃあそうだろ。名前は何よりも大切だ。みんなが幸せでいられるような奇跡が起きたら、それを叶えたのは俺とシフォンなんだ。その功績は誰かに認められたいじゃないか」


『認められても変わらない』


「変わるさ。みんなに知られなくてもいいんだ。けど、シフォンには俺の頑張りを知ってて欲しいし、俺もシフォンの頑張りは覚えていたい。努力した者は認められなきゃ、そんな世の中はダメだ」


『その願いを名前などに使いきった。それが解せない』


「そんなに不思議じゃないさ。願いなんてまた次の精霊が叶えれば良いだろ。でも、名前はずっと残るものじゃないか」


『もったい』


「なくない!それより、シフォンこそなんで願い事を叶えるだなんて噂を否定しなかったんだ?無理して叶えようとしなくても良かっただろ」


『願いを叶えたくて修行する者達がいる』


「うん」


『努力が不毛だと知ればどんな顔をする』


「落胆するだろうなぁ……。俺も150年くらい修行したし……」


『断れなかった』


「シフォン!!」


『なんだ』


「優しいなぁ君は本当に!」


『優しくない』


「優しい!!」


『優しくない』


「シフォン優しい!!」


『やめて』


「ははは、やめない!」


『…………』


「そうむくれるなって、ほめてるんだしさ」


『むくれていない』


「はは、旅が楽しくなってきたなぁシフォン!願いのお陰だよ、ありがとうな」


『感謝は不要』


「ほんっとうに優しいんだから君はー!!」


『やめて』