PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

【アイラヴ祭】大喧嘩【妖怪ライブ編・完】

ひとこ「あの投票にそんなことが……」


タオナン「八百長も大概だけど、それ以上にレンの弱味を熟知してるわね。……レン、いくらあなたのプライドが高いからって、黙っておくことないわ。ドレプロに迷惑かけたとしても、日常的にひじきがこんなことをするアイドルなら、結局どこかで止めなきゃいけない」


紫電「レンさんばかり我慢するのは不公平だぜ。このままじゃファンのみんなにだって迷惑かけたままじゃんか」


レン「……だけど、僕はあまりにも周りに迷惑をかけすぎてる。今回のライブだって、プロデューサーやラン、常務、デ……鴬谷さん全員から反対されていたのに、僕の勝手なワガママでこんな大事になる結果を招いてしまった……。それに、ひじきだって真剣勝負をしてたのに、僕は途中で諦めていたのを、ひじきは気にかけてた。多分それが八百長の原因なんだ」


タオナン「……ひじきに心を折られて、これ以上傷つきたくないからって殻に籠るのがあんたの本性なの?馬鹿みたい」


レン「……なんだって?」


ひとこ「た、タオちゃん!そんな言い方……!」


紫電「……」


タオナン「結局あんたはひじきの術中にハマった程度で諦める程度の器だったってことよ!天帝なんか百年早かったってことね!!そんな中途半端な覚悟なら、最初っから天帝の土俵に上がってこなければ良かったのに!!」


レン「い、言わせておけば……!!研究生の君に何がわかるって言うんだ!!背負うものも失うものもちっぽけなルーキーが、好き放題言うなよな!!」


タオナン「何にもわからないわよあんたのことなんて!!でもね、あたしたちはあの日ファンの目線でライブを観に行ったのよ!!芸能界が長すぎて金銭感覚狂ってるかもしれないけど、お客は時間と金と体力をあんたのライブに投資してる!!ひじきはそれに応え、常軌を逸する程のサービスをあんたのファンに与えた!!それを、自分の情けないプライドと焦燥感で台無しにする選択肢を選んだのはあんたじゃない!!」


レン「プライドだけの問題じゃない!!君はステージに立ったことがあるのか!?お客の顔、反応、期待の眼差しに純粋な心、何もかも伝わってくる!!たとえそれが自分の過失による失態だったとしても、君は客に嘘をつけるのか!?客とアイドルは対等だ!!対等だから僕たちの全力の姿で勇気を与えることができる!!全力なのはアイドルだけじゃない、ファンたちも一緒なんだ!!そんな、頑張ってる人たちに嘘をつくことが、どれだけの罪かわからないのか!?客を裏切ってみんなの心に傷をつけるくらいなら、ファンたちが僕を嫌いになる方がマシなんだ!!」


タオナン「そこが論点のズレだって言ってるのよ!!あんたの台詞は全て反対の事が言えるわ!!自分だけ嫌われるのがマシ!?それ、ファンの目の前で堂々と言えるわけ!?自分のプライドを貫いてきたあんたが今ここで天帝の座を争うっていう土俵に立てたのは、ファンが感情的な部分も含めてあんたの事を理解し、応援してるからよ!!なんであのときはっきり大声で『八百長だ!』って言わなかったのよ!!がっかりされたとしても、期待が崩れたとしても、レンは正々堂々と戦った!!敗けを認める強さがあったって、ファンだって理解してくれた筈よ!!今ここでうじうじしてるあんたは、まさにファンを裏切る自分勝手な三下アイドルそのものじゃない!!強くて、かっこいいレンはどこに行ったのよ!!」


レン「う……くう……!ぼ、僕は……!!」


タオナン「いい加減、目を覚ましてよ!!今のあんたは、本当のレンじゃない……!!心が折れたレンなんて、レンじゃない!!あたしたちのレンに戻ってよ!!」


レン「……!!」


紫電「……俺は、タオの味方につくよ、レンさん。俺には、タオの気持ちがわかるから」


ひとこ「タオちゃん……紫電ちゃん……」


レン「………………。」


紫電「タオの分析って凄いだろ。感情的に見えて、実は俺たちの中で一番純粋だ。多少物言いはキツくても、タオはいつでも正直で、自分の正義を貫き通してる。セレア、烈火さん、こはねさん、色んな人の曲を聴いたりライブを見て妬んだり怒ったりしてたけど、レンさんのライブを観たタオの顔は、どんなだったと思う?」


ひとこ「……レンさんに会いに行こうって言ったのはタオちゃんです。普段使わない携帯で、苦手意識を持ってる烈火さんにかけたのも、太っ……鴬谷さんに奥の手を使ってまで話を通したのも、きっとレンさんの事が心配だったからです。だから、タオちゃんは、きっとレンさんに……」


紫電「……憧れたんだ。高貴で、努力家で、芯の曲がらない本当の『琴浦』に。じゃなきゃ、こんなに『プライドの高いタオナン』が、泣きながら怒るわけないよ」


レン「…………僕が、君の……憧れ……」


常務「はっは。蓮が口喧嘩で敗けるとはな。これは朝から良いものが観れたものだ」


レン「常務……!聞いていたんですか……」


新橋「詮索はしないと言ったが、盗み聞きしないとは言っていない。悪いな、所詮社員ごときが常務の命令には逆らえないもんだ」


レン「……プロデューサー。嘘つき……自分から聴いたくせに……」


新橋「ま、本当にお前に謝るのはここからだ。レン、お前がなんと言おうと今回の『八百長宣言』は公表する。謝罪会見には、社長はもちろん、常務と鴬谷、俺、大塚プロデューサー、そして、お前とひじきに出席してもらう」


レン「……!!そんな!!八百長のことは何も出回ってなかったじゃないか!!今更言ったって……」


常務「正直揉み消したいところだがな。文句があるなら私たちじゃなく、社長への密告者であるこいつに直接言え


レン「密告者……?一体誰が……。……!?き、君は……!!

 

 

 

 

ひじき「……ちょっと、そんな意外そうな顔しないでよ。心外だわ」

 

 

 

 

ひ紫タ「「ひじき!?」さん!?」


レン「ひじき!?なんで……」


ひじき「言ったでしょ。……わたし、嘘は大嫌いなの。このままで良いわけないじゃない……」


常務「あまり知らんだろうが、実のところこいつはお前達以上に繊細な奴だ。その上やると決めたら意志を曲げん、お前と並ぶ頑固者でな」


レン「……嘘が嫌いって言っておいて、なんで八百長なんてしたんだ、君は……。あんなことしなければ……大事にならずに済んだのに……」


ひじき「……言い返して来るかと思っていたのよ。大喧嘩になれば良かった。わたしは、あなたと泥々の言い合いをしようとしたの」


レン「は、はぁ!?」


紫電「……?」


ひとこ「……ちょっと何言ってるかわからないです(汗)」


タオナン「あの、あんた頭大丈夫……?


ひじき「人の本質は汚いのよ。飾っていても、本当はとっても滑稽で醜悪で貪欲。寒気もよだつ程、おぞましくて……とても愛らしい


レン「ひじきと話した時、僕はとっても嫌な気分になった。負かしてやるって、本気で思ったよ。……同時に、僕が先行で客を疲労させる作戦の、本の少しの罪悪感が消えた。それは、伝わってたよ。けど、最後のあれの意味がわからない。詳しく教えてほしい」


ひじき「自分でもわかってないことって、あるのよ。きっと新橋さんくらいしか気づいていないでしょうけど、わたしはそれをあなたに感じていたの。あなた、新橋さんに何か言われなかった?」


レン「プロデューサーにわかっていて……僕にわからないこと……?一体どんな……」


新橋「……」


レン「その顔は、何か知ってるんだね……。プロデューサー、教えてください。お願いします」


新橋「…………引退のことか?」


レン「!!」


ひじき「……ねぇ、レン君。わたしはあの日、天帝セブンの新しいメンバーが増える予感があったのよ。他のアイドルはみんな、覚悟が足りないの。大きな名前を背負うと言うことは、同時に残酷なことでもある。それが受け入れられる器がなくては、すぐに潰されちゃうわ。前半ライブのあなたを観たとき、わたしはとても興奮したんだから……。対バンという特殊な形式でなければ、わたしはあなたに勝てないもの。ですけれど、ファンによる投票のとき……あなた……『これでおしまいにしよう』って……そう思ったでしょう……」


レン「…………ど…………どうして…………わかったの…………」


新橋「お前のことはデビューからずっとみてる。本当は止めたかったが、俺に止める術はなかった。お前の夢だったからな」


ひじき「わたしだってあなたに心を揺らされたファンだもの。さっき、醜くおぞましいだなんて言ったけれど……あなたはわたしの知るなかでも一際美しい、堅く艶やかな宝石の心を持ってる。考え直してくれないかしら……」


レン「…………決めたことなんだ。それこそ、僕の固い意志。ごめん。


ひとこ「えぇっ!?ちょ、ちょっと待ってください!!辞めちゃうんですか!?どうして!?やだやだ!!」


紫電「ひーちゃん……(苦笑)」


タオナン「最初から決めてたってことよね。……それがレンの邪念になって、あの時言い返そうとしたのを躊躇ったのね。やっと合点がいったわ」


レン「僕にも夢があるんだ。烈火とデビュー時代によく話したなぁ。彼女は歌手に、僕は、舞台女優になりたいってお互いに語り合った。きっとあいつもそろそろ考える時期だと思うけど、アイドルで負けたって演劇じゃ僕は負けない!僕の挑戦はこれからだからね!!」


ひとこ「レン様が大きな舞台に!!はわわ!!み、観たいぃ……」


紫電「なんか、やっと生き生きとしたな、レンさん。でも確かにそれだとスキャンダル作るのは時期が悪いよな……」


タオナン「大丈夫なの?謝罪会見なんてでっかい事にしちゃって」


新橋「安心しろ。その為にレンにはコツコツとディープなファンを増やさせてきた。長い歳月を経て生まれた本物のファンが、この程度で剥がれるわけがない。もちろん、ひじきもな」


ひじき「わたしのファンはむしろ叩きネタが増えて楽しんじゃうんじゃないかしらぁ?」


タオナン「なんてタフな女なのこいつ……」


ひとこ「タオちゃん!!」


ひじき「それよりタオナンちゃん?あなたも気を付けた方が良いわよ?……わたし知らないからぁ♪


タオナン「な、なによ……!!何かあるわけ!?」


常務「レンがお前に言い負けたのは元々自分に落ち度があることを理解していたからだ。だが、我の強さでレンと戦おうだなんてお前にはまだまだ早い。面白いから放置していたが、お前自分がやったことのツケの巨大さを知らんな?


新橋「良かったな、レン。どうやら念願の『頑丈な後輩』ができたみたいだ。しごきがいがありそうでなによりだな」


タオナン「……へ?」


レン「あれだけ散々、この僕に対して大口叩いたんだ。どうせしばらくの間謹慎だし、君のデビューを応援するよ。こうみえてトレーナーの資格も持ってるんだよ?」


ひじき「良かったわねぇ。レン君はアイドルとしてはそこそこだったけれど、アイドル達からは超有名人よ。『鬼すら泣いて逃げ出すスパルタトレーナー』ってね」


タオナン「ま、ま、まってよ……!そんな話が勝手に通るわけないでしょ……?トレーナーはプロデューサーが決めるんじゃ……」


新橋「ここに社員より権力のある『役員』がいる。素直に諦めろ。因果応報だ


タオナン「い、嫌よー!!そ、そうだ!!あんたたち私のバックがどれだけの規模だかわかって言ってるわけ!?」


常務「えー、何々?『娘への教育方針に我々は一切口出ししないと誓う』


タオナン「お父様ー!!」


新橋「いつの間にそんな手紙を……」


常務「つい最近有能なプロデューサー志望の新人を雇用してな」


レン「さっきの会話中に随分息切れしてたようだから、最初は体力作りで砂浜一周程度から始めようか。後でスニーカーとジャージに着替えてひふみ海岸に集合!


紫電「砂浜って一周どれくらいだっけ……」


ひとこ「12.3kmだからひふみ海岸って呼ばれてるよ……」


タオナン「う、嘘……」


常務「他人事みたいな顔してるが、お前たちはユニットだそうだから三人ともレンにトレーニングしてもらうぞ」


レン「よろしくー!」


ひとこ「ひぃ!!」


紫電「マジでー!?」


ひじき「うふふ。でも、本当に残念よ。あなたは紛れもなく天才……天帝になれる器があるのに……」


レン「ひじき、僕が夢見た天帝の初めての舞台が君とで本当に良かった。知らない自分の一面を見ることができたし、今までで一番楽しいライブができたよ」


ひじき「……真顔でそういうこと言えちゃうあなたと、ひねくれているわたしは、きっと最悪の相性……。またいつか、別の舞台でお手合わせしましょうね、レン君」


レン「あぁ。次は必ず勝つからね!約束だ!


新橋「一件落着ってところか。さて、我々もブラックな仕事を再開しましょう、常務」


常務「三馬鹿はそのまま連行する。蓮とひじきは社長に頭下げて謹慎喰らってこい」


タオナン「勝手にまとめないでよ!!嫌よ!!走るの大嫌い!!離して!!う!!びくともしないわ!!」


紫電「う!!ま、マジで人間かよ!!振りほどけない!!」


レン「肉付きは中々良いけど、筋肉ないね、君。半分も力入れてないんだけどなー。それと、動けないのは腕力じゃなくてテクニック。僕は空手と柔道、合気道の黒帯だよ?」


タオナン「ば、化け物!!アイドルの皮を被った化け物よ!!」


ひとこ「(……私3キロも走れない……どうしよう……)」


新橋「……(こんなに楽しそうなレンを見たのは、いつ以来だったかな。この三人組はきっと伸びる。人の心を動かせるアイドルは、良いアイドルになるよ……)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラン「ひじき……私のレンを……よくも……よくも……よくも……よくも……」