PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

【アイラヴ祭】妖怪ライブ・after

紫電「終わってみると、寂しいよな。あんなに騒いで色々あったのにさ、ちょっと時間が立てばすぐ日常で……」


タオナン「烈火の時は現実の厳しさに落ち込んだわ。けど、ひじきもレンも、全然違う形でライブをしていた。もしかしたらだけど、アイドルとして輝くためには正解なんてなにもなくて、苦しみながら続けなきゃいけないのかもしれない」


ひとこ「結局昨日、あの後の投票はレン様が勝ったんだよね。けど、なぜかレン様は……」


紫電「突然怒って、ステージには戻らなかった。さすがのひじきもバツが悪そうにしてたけど、ひじきが代わりにアンコールの曲を披露した。レン側のファンは悲しそうな顔してたけど、一体何があったんだろうな……」


タオナン「………」


ひとこ「………」


紫電「えーっと………」


タオナン「いまいちやりきれないわね。納得がいかない。私、気になる。少し強引だけど、電話してみようかしら」


ひとこ「電話って、誰にかけるの?」


タオナン「自分で言ってたからね。もちろん、あの人よ」ピポパ


烈火『もしもーしにーはお~?連絡早すぎてお姉さんびっくりなんですけど。


タオナン「もしもし、烈火?ちょっと聞きたいことがあるんだけど」


ひとこ「ちょ、烈火さんって!タオちゃんいくらなんでも!(笑)」


烈火『かけてくるのは予想してたからべっつに気にしてないよん。あたしに聞くより、本人に聞いたら?今日ドレプロにいると思うよ?


タオナン「ちょっと待ってよ!まだ私何も言ってないじゃない!!」


烈火『ふっふっふー。チェッシャ猫はなーんでも知っている~。しぇーしぇーばいばいしゃーつーじぇん~』プツン


タオナン「な、なんか知らないけど筒抜けだわ……とりあえずドレプロに本人がいるらしいから行ってみましょう」


紫電「セレアも烈火さんは鋭すぎるってたまに言ってたな……なんか『女の勘』ってのがすごいらしいぜ……」


ひとこ「そういえば前に揉め事が起こるときに烈火さんが近場にいる確率をまとめたマスメディア系雑誌があったよ……」


紫電「あの人が問題起こしてるんじゃないかそれもう……」

 

 


***

 

 

 

常務「頭の固さは天帝を遥かに凌ぐなぁ、お前は……」


レン「絶対に嫌です。こんな形でまで選ばれたいなんて思ってない。僕は天帝にはなりませんし、あの日の事は認めたくありません!!」


常務「やれやれ……とりあえず、すまないが何があったのかくらいは話してくれなくては困る。ライブのあの一件、ゲスト席で潜んでいたあの劣悪ゴシップ雑誌の『COLT』に独占スクープを書かれているからな……。まぁ敵の多い雑誌だからはやいうちに手を打っておけばなんとかなるが……」


新橋「朝から電話鳴り続きだ。九割は鴬谷に回してるからどうでもいいが、ひじきの影響力をあんまり軽視するな。一体どうしたっていうんだ?あの最後は……」


レン「……い、言いたくない」


新橋「はぁ……あんまり頑固だと鴬谷が過労死するぞ。面倒な仕事を押し付ける相手がいなくなる……」


鴬谷(デブ)「新橋さん、聞こえてるっす……」


常務「何をしているデブ。数歩も歩く暇があるなら一本でも多く電話に出ろ


鴬谷(デブ)「ぐ、あ、あんまり自分を怒らせない方がいいっす……!!労基に駆け込む準備はいつでも……」


常務「ここに『北○道グルメバイキング付き二泊三日の旅行券』があってな」


鴬谷(デブ)「この命尽き果てようとも職務を全うする次第っす!!クレーム対応はフルメタルメンタル鴬谷にお任せ下さいっす!!


新橋「(糖尿病の死にかけラーメンデブ一人にこのチケットを出すということは、レンの負担にならぬよう軽口をとばしているものの、実際は相当深刻な事態になってるということだ……)」


鴬谷(デブ)「あ、常務、実は用があって来たっす。あの例の三人娘達が事務所に顔見せに来たっすよ」


常務「へっぽこ娘達か?是非とも色々話したいが今日はタイミングが最悪だ。後日にまわせないか?」


鴬谷(デブ)「いや、なんかあの、チャイナっぽい娘がレンちゃんに会わせろって言っててっすね……」


常務「何……?知ってるのか、この騒動を……。しかしなぜわざわざ本人に会いに来る……」


レン「少なくとも僕は多分初対面ですが……」


新橋「もしかしたらライブを観に行っていたのか……。そうだな、俺達に話せないことなら、アイドル同士で会話してみたらどうだ。俺たちは詮索しないから」


レン「ちょ、初めて会う相手ですよ!?会話なんて……!」


新橋「お前にとっては初めてかもしれないが、『ファンは初めてじゃない』だろう?お前にもそれだけ熱心な子がついてるということを忘れるんじゃない。打ち合わせ用の会議室を貸してやるから、話してこい」


レン「プロデューサー……」


常務「(……この騒動にわざわざ首突っ込むもの好きなんてのは……そうか……あのへっぽこ共、さては烈火のお気に入りだな……?)」


新橋「それでは、俺が迎えに……」


常務「いや、待て。私が出向こう」

 

 


***

 

 


タオナン「ね、デブは意外とサービス券とかポイントとかのシステムに詳しいから、株主優待券とか渡しておけば一発なのよ。庶民的なとこは私はいかないしね


紫電「そ、それってセット丸々なんでも無料になるやつだろ……?一年で二回しか貰えない奴……」


ひとこ「さ、30枚くらいあったよ……」


タオナン「一刻を争う事態なんだから、手持ちのカードはいつでも切れるようにしておくわ。覚えておきなさい、『デブは使える』ってこと」


常務「その通り。中々聡い子だ。将来有望だな、君は」


タオナン「ひっ!だ、誰よあんた……!顔こっわ……


常務「ふむ。分かりやすく言えばこの事務所の支配人みたいなものだ。琴浦蓮に会いたいのだろう?来なさい、こっちに待たせている」


ひとこ「(し、支配人っ!?た、タオちゃん……!)」


紫電「(礼儀ただしくしないとまずいぜ……!流石に!)」


タオナン「(ちょ、ちょっとだけ後悔してるわ……デブに券渡しただけでなんで重役クラスにランクアップして来るのよ……!)」


常務「はっは。気にするな。芸能界は尖ってなんぼの世界だ。そもそもそれくらいでないとあの頑固な蓮とは到底会話にならん。あぁ、それと、会話が終わったらお前たちはそのまま6階に来い。ついでに話したいこともある。そら、この部屋だ」


ひとこ「う、うぅ……タオちゃん、ほんとに大丈夫なの……?レン様怒らないかな……」


紫電「お、俺ちょっと怖くなってきたぜ……タオと喧嘩するんじゃないかって……」


タオナン「するかどうかは、レン次第だけど……一ファンとして真相を聞くだけなんだから。大丈夫よ。ただ、どうしても……どうしても個人的に言いたいことがあるのよ。デブに餌まいてでもね……」


鴬谷(デブ)「ちなみに、自分ずっと常務の横にいるんすけど気づいてるっすよね……?

 

 


***

 

 


レン「(……久しぶりかもしれないな。他のアイドルと会話するのは。ずっと……独りだったからな……)」


タオナン「お、お邪魔するわ!!」


紫電「あ、れ、レンさん……!ほ、本物だ……(かっけぇ……)」


ひとこ「ひぅっ!!(生レン様!!生レン様!!至近距離!!)」


レン「……やぁ、こんにちは。君たちは研究生の子?」


タオナン「そ、そうよ!!えっと、あた、あたしが、タオナン!そっちのが紫電!ちっこいのがひとこ!!」


紫電「(あれっ……?タオがぷるぷるしてる……珍しく緊張してるのか……?)」


ひとこ「(うわぁ髪の毛サラッサラ……つやっつや……)」


レン「うん、よろしくね、タオナン、紫電、ひとこ。とりあえず立ってないでこっちきて座りなよ。遠慮しないで」


タオナン「そ、そこまで言うなら、座ってあげようかしら!!


紫電「ご、ごめんなさい、タオはちょっと強気なタイプっていうか……」


ひとこ「(うわぁ眩しい……駄目……眩しい……)」


レン「とりあえず話す前に。タオナン、腕を見せて。紫電は手のひらを。ひとこは手首」


タオナン「え、えぇ……何……?」


紫電「こ、こうか……?」


ひとこ「はひっ!?」


レン「少し触るよ。ごめんね」ニギニギ


タオナン「ちょちょちょ!!何っ!?何よ!?」ギュッギュッ


紫電わわ!!く、くすぐったいっ!」グリグリ


ひとこ「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」グイー


レン「これで、よしっと。君たちもアイドルなら人前で緊張しちゃ駄目だ。リラックスして話そう」


タオナン「え、えぇ……(あ、本当に落ち着いたわ……何したの今……)」


紫電「落ち着いたけど、ひーちゃんが死にそうだぜ……」


ひとこ「(触られたぁ……ぎゅってされちゃったぁ……///)」


レン「内関、労宮、神門っていうツボを押したんだ。僕も昔は体のツボを押して気分を落ち着かせてた。ふふ……気休めだけどさ、意識を切り替えるのに結構使えるだろ?」


タオナン「す、凄いけど……なんで私たちバラバラのツボだったの?ちょっと気になるわ」


レン「歩き方、話し方で緊張の種類が違うからさ。君はきっと、自分の気持ちよりプライドの方を重んじるあまり、無理をすると口調が鋭くなるんじゃない?僕もそうだから、良くわかるんだ。紫電は周りに気を使いすぎて精神疲労が見てとれる。ひとこは……なんでかわからないけどすごく興奮してたからね。神経を整えるツボを押したけど、逆効果だったかなぁ?まぁ、ある意味逆に落ち着いてくれたかな」


紫電「今の一瞬でそこまでわかるのかよ!?す、凄いぜ……」


タオナン「なるほど。子供の頃から舞台で培った、キャラクター心理とかできっと判断できちゃうわけね……。でも、それなら尚更わからないのだけど。一体、貴女はなんでアンコールの結果に納得できなかったの?たとえ自己評価が結果より低くても、ファンの気持ちはレンを思っての本気の評価でしょ?」


紫電「あ、た、タオ……」


タオナン「紫電、止めないで。これははっきり言うわ。私はあのライブ、投票権は無かったけど心の中ではひじきに入れた。でもそれはファンとしてではなくて、単純に楽しかったから、もう一度騒ぎたかったからよ。正直な気持ちでひじきのライブが楽しみたかったけれど、あの日心が動いたライブは、私は、私は……!」


レン「……」


タオナン「ファンの顔、レンはちゃんと見たの!?上からじゃ後ろ姿だったけど、みんながどっち選んでたのかは知らないけど、凄い、凄い期待されてたじゃない!!投票結果を見たとき、あの日一番の歓声がレンに向けられてたわ!!私だって……ひとこや紫電だって跳び跳ねて喜んでたんだから!!レン!!あんたは、あんたは私たちファンをあの日裏切ったのよ!!


ひとこ「た、タオちゃん……」


紫電「タオ……お前……泣いて……」


レン「……逃げられない、か。酷いなぁ、プロデューサー……。ファンを目の前にして、二回も裏切れるわけないじゃないか……」


紫電「……レンさん、ごめん。でも、俺たちもどうしても知りたい。それにきっと他のファンも聞きたいと思う。教えてください、何があったのか……」


レン「……わかった。正直に話すよ。ごめん、辛い思いをさせて……。君の……言う通りだからね……」


ひとこ「タオちゃん、大丈夫……?」


紫電「た、タオはいつもならこんなんじゃないんだ。俺たちの中では一番強くて……相当ショックだったんだと思う……」


タオナン「……ご……ごめんなさい、私……」


レン「……ファンを裏切る、か……。君たちはさ、あのライブの最後……。投票用の電光掲示板に名前が出てたの、覚えてる?」


紫電「あ、あぁ……横向きの野球のやつみたいな得点表だったよな……左がひじきで、右がレン……ちょっと暗くて見にくかったけど……。ファンが手元の二つのボタンをどっちか押せば、片方に数字が増えるシステムだったな」


レン「ひじきは、中央にあるあの掲示板の、名前とは逆の位置に僕を立たせた。つまり、ひじきと書かれた側に、僕が立っていた……。僕は元々神経質で、なんかその反対の配置が違和感に感じてさ、どうにも落ち着かなかった。そして得点のカウンターの数字が回った。みんなの視線は、そのカウンターを見てた」


ひとこ「す、すごく……ドキドキしながら……見てました……。いつとまるのかなって……瞬きすら忘れて……」


レン「そう、みんな、カウンターを見てたんだ。カウンターだけを……


タオナン「……ちょっと待ちなさいよ……?えっと……左がひじきの名前……右がレンの名前……で、逆に立たせたってたっていうことは……つまり……」


レン「電光掲示板の名前は、一番最初、『左が僕で右がひじき』だったんだ……。そして、表示が出た瞬間……。」


紫電「………………はぁ!?」


ひとこ「ま、まさか……!!そんなことって!!」


レン「ひじきがスイッチのようなものを押して、『名前だけを入れ換えた』んだ。あの日、勝ってたのは元々……元々ひじきだった!!


ひとこ「え、えぇ!?そんな!!


紫電それって!!ま、まさか!!


タオナン「…………『八百長試合』じゃない……!!!!

 

 

 


~ あの日……僕は……ひじきに選択を強いられたんだ…… ~