PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

【猟奇SM閲覧注意】後遺症

 私は一介の新米兵士です……。はい、これから話すことは嘘だと思うかもしれませんが本当なんです……。

 


 あの日は爵位を持つ一流の隊長達も名も知らぬ新米の兵達も一同に集まって、合同の軍事教練が行われた日でありました……。我が国の聖騎士団きっての総戦力が集められ、私どものようなぺーぺーに直々に指導してくださる日であり、我らがドレスタニア城の警備も超重厚な鎧の壁となるのです……。
 このような日は決まってガーナ様とエリーゼ様が国民を気遣って、夜中に我が国の様子をお伺いになりますので、私どもはその間、寝ずに城の安全を確保します。これも含めて訓練であります。
 大抵はエリーゼ様が早くお戻りになり、兵士達は休眠を許されます。ちなみにこの間我が国のショコラ国王陛下は安らかにお眠り頂いてますため、部屋の外には聖騎士団長殿達が必ずお付き致します。


 それは、突然現れたんです。


 髪がかかとまでつきそうな程長く、身長はほぼ2mはあろうかと思う巨体に、顔におぞましく残る抉れ傷。その隈からあからさまにわかる通りのアスラーンの妖怪と、薄く発光する色白のアルビダらしき少女……。なんのことはなく、はい、簡単に『正門』から入って来ました。私どもは初見、斬り込み隊が構える筈の正門からあまりにもすんなり入ってきた為、客人かと思いました。ですが、アスラーンは門に入るなり突然何かを投げてきたのです。


 背筋が凍りました。その何かとは、我が軍における百戦錬磨の称号を授かりし斬り込み隊長、『アーモンド・シュバルツ・ネッカ隊長』でありました。日頃より体重160kg体脂肪率5%のガチムチなその筋骨粒々さをしつこくアピールし、来月には町長候補の演説を控えた皆の憧れであるあのアーモンド隊長が、まるで死にかけのアルビダのような顔で自身の股間を抑えてうずくまっているのです。


 敵の強襲です。私たちはみな、声をあげて突撃しました。最初に槍兵が5人ずつ、二列にならびながら突進します。これぞ我が隊自慢の陣形、『アマチュアファランクス』。こうなった私たちは丸腰の相手に容赦はしません。あのガーナ元国王様の直属部隊は、ガーナ様がどれだけ否定してもその冷徹さを継承しておりますため、女子供にも例外なく攻撃いたしました。


 突然、火花のようなものが光りました。みな一度目を瞑ってしまった為、何が起きたのかを知るものはおりません。ただわかるのは、『一人消えている』という事実。よく見ると隣の壁に穴が開いており、そこから煙が上がっていました。
 えぇ、みな困惑しています。消灯時間を過ぎ、明かりは兵士の持つカンテラのみ。暗闇の中でアスラーンの呪詛が発動したのは明白。しかし我が隊も遅れはとりません。第二陣が突撃しました。


 大きな音をたててこちらに何かが飛んできました。えぇ、その通り、『槍兵』でした。甲冑が廊下を平行トスです。もはや大砲のようなものです。この時点で槍兵を目で追ってしまったのが間違いでした。その後『八発の弾』が轟音をたててこちらに飛んできます。そこに居ましたのは約30の兵士達。そのうち15名程は人間大砲によって打撲傷や骨折を負い、残りは散り散りに逃げ出そうとしました。
 直後でした。私は見たのです。『鬼すらもビックリするほどの跳躍』です。その勢いは私を通りすぎ、今まさに逃げ出さんとしていた兵士達の首を片手で掴み、壁に押し付けて『膝蹴り』。


 そう、『膝蹴り』。アスラーンがやっていたことは、なんのことはない、『凄い威力の蹴り』でした。音はズゴっ!でもガンッ!でもありません。『メコォ!』でした。恐らく、ただの蹴りではなく、『押し込んだだけ』という代物です。
 胸部を覆う甲冑は、あばら骨の下部、何故か骨とかなんもない場所に『埋め込まれた』のでした。当然、息も満足に吸えません。呼吸困難になっているのは目に見えて明らかでした。
 全身で30kgはあるとされる鉄甲冑を来て走る人間の兵士と、丸腰で異質な脚力を持つ高身長の妖怪、逃げ切れるわけもありません。そこから先は同じことの繰り返しです。恐怖の叫びで騒がしい廊下も、一分とかからず静かになります。みんな、甲冑に膝蹴りをうけました。アーモンド隊長のみ股間を抑えて泡を吹いています。

 私ですか?死んだふりをしておりました。頭でずっと『助けてくれ』と、そう思い続けていました。滑稽です。田舎から出てきて出世しようと兵隊に入り、しかし現実は甘くなく、うだつの上がらぬまま過ごしていた私に唯一の出世チャンスだというのに、ただ死んだふりを続けることしか出来なかったのです。


 そして、それが何よりの間違いでした。私の頭に突然何かの命令が下ったのです。『素質あり』と。なんのことかさっぱりわかりませんでしたが、これだけはわかりました。『バレてる』と。
 私は突然、何者かに首を掴まれました。アスラーンかと思ったら、小さくて柔らかく、ひんやりした手です。目を開ければ、それはアルビダの少女でした。私は反撃しようと思ったのです。その瞬間、背筋が凍る思いを致しました。


 なんと、アスラーンが真後ろに立っているではありませんか。私をガン見しているではありませんか。恐怖で手足が痺れました……。もう、冷や汗もダバダバだし、膀胱も感覚が消え、男としてもなんか終わった感じがしました。汚い私から少女もアスラーンも離れようとはせず、私はズルズルと先程穴が開いた壁の中に放り込まれたのです。


 甲冑を剥がされ、手足が縛られ、真後ろには恐ろしい妖怪、目の前には可愛らしい少女。何がなんだかわかりません。男ならこういう場合、どんな気持ちになればいいのかわかりません。強いて言うなら、凄く……恥ずかしかったです。
 その後、身を拘束された私を目の前の少女は、つねったり叩いたり。なんでしょう、日頃隊長殿からイビられている私には、どの攻撃も大して痛みを感じることもなく、それを行っている者がただの少女とあればそれはもう、むず痒いと言いますかなんと言いますか、とにかく私は遊ばれているのだと察し、しかし少女相手に怒る度胸もなく……なされるがままに焦らすような微妙な攻撃を続けられてしまいます。いつの間にかアスラーンもいなくなり、その空間は私と私を見つめ続ける少女だけ。


 私は、なんだか無性にモヤモヤしてきました。どうせなら、どうせなら一思いにやってほしかった。無能な男であっても私だって男なのです。このような屈辱かつ歯がゆい仕打ちを、年端もいかぬ可憐な少女に見つめられ続けながらやられ続けて、非常に悲しく、自棄にもなりました。廊下ではバタバタと、恐らく先程のアスラーンが残兵をかき集めてメコメコにして放り投げているのでしょう。新兵であるこの私のみが、良くわからないことをさっきからされ続けている。
 私は心で願ったのです。『私も蹴ってくれ』と。仲間が倒れていく中、可愛い少女がずっとずっと私の目を見続ける。私も流石に照れてしまうし、それ以上に恥ずかしい。穴があったら入りたかったのです。ですので、思いました。『お願いです、蹴ってください!私にも蹴ってください』そう、強く強く願っていたのです。

 やがて、アスラーンが現れました。私は期待しました。『やっと蹴って下さる』と、私は歓喜しました。皆、苦痛に悶えている中、私だけが少女と戯れる。そんな罪悪感から私は早く解放されたかった。そして、脳に問いかけられました。


『ほしいの?』


 私は、首を大きく動かし、全身でアピールしました。『ほしい』と。私は、『少女』に泣きながらねだりました。この機会を逃しては、もう蹴っていただけない。なぜかそう思ったのです。少女は微笑んで私の頬にキスをしました。突然、身が震えるほどの性的な感情に襲われます。申し訳ございません、私、この時は凄くおかしくなっていたんです。脳に直接命令されました。


『自分の口で言ってごらん?』


少女は私の口に巻かれた布をとると、微笑み、私の頬を両手でささえ、鼻がつきそうな距離で私を見つめ続けました。私は、ついに言ってしまうのです。


「どうか、どうか私をみなのように、いえ、みなよりも強く……!卑しく醜い豚のような私めに、どうかご慈悲をお願いします……!蹴ってください!!お願いします!!」


 少女は顔を真っ赤にし、満面の笑みで私の顔を胸に埋めてくれました。何度も何度も頭を撫でてくれました。そして、脳に直接、『良く言えたね。偉いね』と、お褒めと励ましの言葉を下さったのです。私は、今まで親にも教官にも、まともに褒められたことなど経験がありませんでした。胸一杯にひろがる幸福感。これが幸せなのか、と、心の底から嬉しくなり、涙を流し、この長い人生の中に、確かに生きる意味はあったのだと悟るのでした。


 私の生は今この瞬間の為にあった。アスラーンが私を束縛する縄をほどき、壁まで追い詰めました。私は息をのみます。幸福と期待と、あられもない恐怖が巻き起こります。ガチガチに震える私に顔を近づけるアスラーン。そしてたった一言、こう言いました。

 


「良い豚だな、お前は。」

 


***


「……で、落としてやったが……これでいいのか?」


「悪いわね紫電さん……。無駄に防御力高くて私じゃ手に負えなかったのよ……蹴ってくれ、蹴ってくれって亡者のようにウロウロするもんだから……」


「いや、外交官のあんたには何かと世話んなってっからそりゃいいんだけどな……こいつどうすんの……?」


「どうもこうもないわね……。そうね、荒治療だけど、エルドストにいるお医者さんでも頼ってみようかしら……」


「治んなかったらどうする。俺だって暇じゃねーぞ」


「その時は仕方ないわ……。『チュリグ送り』にしましょう……」


「……えげつねぇな、お前……」