PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

【学園PFCS】クレインの悪戯

昼休み。
給食後、45分間の休み時間が設けられ、生徒達は校庭や体育館、図書室などで好きなように遊ぶ。
手際の良いハサマは特に焦ることもなく速やかに食器を片付け、今日も一番早く外の空気を吸いに外に出ようとした。

その時である。


ビンッ!!


ズコー!!


教室に静寂が訪れる。
通常笑うはずの展開だが、転んだ本人は『あの』ハサマである。
注目を集めると、ハサマの右足の制服にはいつのまにかテープが巻かれていた。
器用なことに、引っ張ると締まる結び方だ。
視線は紐状のテープの先…机に突っ伏して寝ていると思われた男…


『自称・番長』のクレインの左手へと続いていた。


クレイン「………く」


クラスメイト「く?」


クレイン「…クックック……ハハハハハハハ!!コケやがったコケやがった!!ばっかじゃねーのハハハハハハハ!!!」


腹を抱えながら爆笑するクレイン。周りはひきつった顔でクレインを見ており、ハサマは倒れたまま動かない。


「ハハハ、チョーウケる。あばよ間抜け!クックック…」


そうして、ポケットに手を突っ込んだままハサマの真横を通りすぎて、体育館へと向かっていった。
クラスメイトがハサマに声をかける。


ユーミン「ハサマっち…だ、だいじょび?」


ハサマはゆっくりと起き上がって埃を払い一息つくと、クラスメイト達に振り向いて答えた。


ハサマ「大丈夫だよ。ありがと」


いつも通りの無邪気な笑顔を向けるハサマだったが、クラスメイト達はひきつっていた。


歩いていくハサマの後ろ姿が、陽炎のように歪んで見えた。

 


~体育館~

 


放課後のバスケで遊ぶクレインとその取り巻き達。一見すると和やかな光景である。


クレイン「っしゃー、ちょっと水飲んでくるわ」


爽やかに汗を拭う姿は意外にもイケメンである。中等部の女子がその姿に甘い声をあげる。いい気分で外に出ようとするクレイン。ちなみに、バスケは下手だった。


突然、クレインの目の前で体育館の扉が勢いよく開く。


クレイン「あ…?」


目の前は誰もいない。廊下が続くのみ。ドアは勝手に開いたのである。
不気味に思いつつ廊下の先に目をやると、蜃気楼に包まれた人影がゆっくりと歩いてきた。


デデンデンデデン…デデンデンデデン…(ターミネーター)


そこには、怒気を通り越して邪気を纏ったハサマがいた。


クレイン「うわっ!さ、さっきの転ばせた奴じゃねーか!!」


凄くビビるクレイン。とんでもないオーラが纏われた曲が聞こえる気もする。


ハサマ「お前か」


一言呟く。歩いているように見えるが、速度はどんどん増していき、あっという間に急接近。


クレイン 「ひぇっ!ちげぇよぉ!!」


クレイン逃げる。全速力で逃げる。
バスケですらあの程度の実力故に、周りからはただの微笑ましい鬼ごっことしか思われていない。
体育館の外に逃げ出して周りを見渡すと…休憩中のルーカス(教頭仕事しろ)、ツカイ先生(仕事しろ)、シュン、マシュー、その他様々な生徒が腰を下ろして休憩している。


クレイン 「ひぃ、助けてくれぇい皆ぁ!!」


…助けを呼んだもののまーたクレインかと自業自得の目で周りから見られている。日頃の行いが悪い。
ふと一緒にバスケをしていた取り巻き立ちを探すと、既にもぬけの殻。
不良の勘でいち早く逃げ出したと思われる。
そうしているうちにただでさえ足の速いハサマだが、風の力を使って更に加速して追いかける。


クレイン「お、おい、なんか早くなってないk」


クレインは追いつかれないよう凄い腕をふって前かがみで逃げる。周りはクレイン懲らしめろーとハサマ様を応援している。


ハサマ「今頃気付いたか、もう遅いのだがな」


むんず、と制服の首もとを鷲掴みにして止めるハサマ。


クレイン「ひぇっ」


思いっきり腰を抜かしている。息があがって動けない。


クレイン「あばば、お許しを…おい皆助けてくれるだろ!?」


日頃の行いが悪い為、皆無視して本でも読み始めたりし始める。無論、クスクスとその光景を皆楽しんでいる。
ハサマは、クレインの首をそのまま空へと投げ飛ばす。小規模の竜巻の力で中々の高さへと舞い上がる。
落ちてくるクレインの上顎に吸い付くかのような昇龍拳がキマる。


クレイン 「ぎゃっ!」


情けない声出してもろに吹き飛ぶクレイン。空中で縦に一回転。飛翔する汗に赤いしぶきが混じった。
少しアレな顔面になっているが、全ては怒らせた彼が悪いのだ。
落ちてきた頭部を踏みつけた後、頭を抱え込んでうずくまるクレインの髪を引っ張り、真後ろの地面に叩きつける。


クレイン「ぐへぁっ!」


ビターン。
適当に巻いたテープが、まさかハサマに引っかかっているなんてクレインは思っていなかった。
数日前屋上でサボっていた時、クラスメイトのあるグループがボロボロの身体で集まり、「ハサマさんだけは怒らせてはならない」と謎の誓いを立てていたことを今更思い出す。
もう懺悔しても色々遅い。
ハサマは最後にクレインの右足を無造作につかむと、壁に思い切りぶん投げてフィニッシュ。
非常口マークのような形でめり込んだ。
ハサマは手をパフパフと叩くと汗をサッと拭き、そのままスタイリッシュに去っていった。


クレイン 「(もう二度と悪戯なんてしないでおこう…)」


思いっきりズタズタにされたクレインは意識が消える中でそう誓っていた。
後で中等部の良い子達が発見し、しっかり保健室に連れていかれた。


レウカド先生「またこいつか…」


面倒くさそうに呟くと、ホースで顔に水をかけて追い出した。

 

 

放課後、ハサマは職員室に呼ばれ、グリム先生に正座させられてみっちり叱られたそうな。
相手がクレインだったので謹慎処分は免れたらしい。