PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

ハサマとガーナと悪霊と。

突然だが今、私の側には先日の奴がいる。
夜だからよかったものの昼にいたらどうなっていたことか。
今のところ襲ってはこないというか玉座に擦り寄っている。
足音が迫ってくる、どうやら来客が来たようだ。

 


夜分に呼ばれ、状況の掴めぬままやってきた元ドレスタニア国王のガーナ。
不気味なほどの静けさに身構えながら玉座の間を開けた。
珍しく頬杖をついているハサマ王と、顔のない女性の姿をした影が目に入る。
その光景を目にすると、ガーナは即座に意味を理解した。

 

…が、ここはチュリグである。《奴等》がいる筈はない。

 

ガーナ「…ハサマ様、一体どこで《それ》を視た…」

 

ハサマ「ちょっと夜ドレスタニアで散歩してたらねー………」

 

ガーナ「視えるとは…。流石、と言うべきか…。」

 

顎に手を当てる。

 

ガーナ「だが、視たことがない種だ。まだ完全に世界に定着していない…。」

 

腰の剣に手をまわす。

 

ハサマ「たまにだけど出るんだよねこういうの」

 

ハサマ王は溜息を吐く
影はいつの間にかガーナの視界から消えていた

 

ガーナ「…ッ」

 

姿が消えたことに少し驚き、ゆっくりハサマに近づく。

 

ガーナ「その悪霊について、歴史あるドレスタニアは他国より詳しい。視てしまった以上取り除くことはできないが…何か知りたければお話しよう。」

 

ハサマ「これ幽霊の類だったの?」

 

マジで?といってそうな顔をしている
ちなみに影はいつの間にかそこら中を飛行している

 

ガーナ「悪霊と呼んだ方が分かりやすいだけだ。元々不老不死を目指した者のなれの果て…命も魂もないのに意思と力だけで蠢く魔物ですな。」

 

飛行している影を目で追う。

 

ガーナ「どうやら記憶がないな。悪意も感じられない…。また随分と扱いの難しそうな《サバト》だ…」

 

ハサマ「ふーん。どおりで雷とか台風ぶつけても平然としている訳だ」

 

ガーナ「個体によるが、恐らく元の世界でも近い能力を持っていたんでしょう。……私の炎の剣やショコラの氷も吸収されるかもしれん。はっきりいって、ハサマ様が連れて帰らなきゃ手に負えんかったでしょう…。」

 

今朝、町外れの石畳の一部が焦げていたことを思い出し、納得した。

ハサマは指先から小さな雷を影に射出しているが影は美味しそう(?)に食べている

 

ガーナ「わーお…」

 

思わずガーナ苦笑い。

 

ハサマ「まあこんな感じなんだよー」

 

射出をやめると影は何故か落ち込んでいる

 

ガーナ「まぁ…どうやら宿主をハサマ様に決めた様子なので…。サバトは扱いようによっては力になる。ショコラも身体にサバトを入れていて、お互い信頼しているらしく特に悪さもしたことはないが…悪用も可能な力ゆえ、他者に渡らないようそのまま制御していてもらいたいのが私の本音だ…」

 

ハサマ「ハサマ達以外は誰にも見えないから大丈夫だと思うけど」

 

ガーナ「いずれ世界への定着が進むと、村人にも見えてしまうのだ。カルマポリスの怪しい連中とかが知ったら飛び付くだろう。まぁ、ハサマ様が力を奪われるようなことがあるとは思えないが、野放しは危険ですな。セイカは剣に姿を変えられたが、そやつも何かに変えられるのでは?」

 

影は何かよくわからない禍々しい異形になった

 

ガーナ「…わあぁお……」

 

思わずガーナドン引き

 


ガーナ「もっとこう…日常的な…剣とか盾とか…杖とか…」

 

ハサマの姿になった。
全て真っ黒なこと以外は割と再現度が高い

 

ガーナ「芸達者なサバトだ…。」

 

もはや少し関心している。

 

ハサマ「物体系にはなれないっぽいね。」

 

ガーナ「得意不得意があるのだな。私の姿にもなれるだろうか?」

 

真っ黒なガーナへと変わって見せる影。

 

ガーナ「ますます、制御してもらいたいなこれは…中々クオリティ高いな…。」

 

ガーナは割りと興味が湧いてきた。顎をすりながら見回してみる。

影は飽きたのか、ぐちょぐちょに溶解して元の姿に戻った。

 

ガーナ「見た目のエグさはサバトらしい…。問題は無さそうで安心したが…せっかくチュリグまで来たのだから、明日はこの国を観光してから帰るとしよう。最近我が国民もチュリグ旅行が流行してましてな…」

 

すっかり警戒心をなくした(ように見える)ガーナ。

 

ハサマ「今日はもう遅いからね。宿屋で寝るといいよ。」

 

警戒心を解いていないことに気づいているハサマ王。

ガーナはその様子を見て笑みを浮かべた。

 

ガーナ「えぇ、他国の楽しみは宿にあると言ってもいいですからな」

 

ハハハ、と笑う。

 

ガーナ「誓って犯罪のような事はしないが、少し夜道を散歩しても構わないだろうか?」

 

今度は警戒心を隠す気も無く淡々と聞いた。万が一を考え、城付近を軽く見回る気でいる。

 

ハサマ「別にいいよー」

 

ハサマはガーナの意図を初めから察していたかのように、声色一つ変えず許可した

 

ガーナ「ありがたい。明日は前々から気になっていたウミウシでも食べてみるとする。サバトの事でなにかあれば、またお呼びください」

 

胸に手を当ててお辞儀をするドレスタニア流の挨拶(本家)をして、王宮を後にした。

 

ハサマ「あれあんまり美味しくないけどまあいいか。旧いお友達から大体聞いてるから大丈夫だよ。」

 

それだけ言い残して影と見送った。

 

 


影はガーナの剣に付着している《残骸》を、とても興味深く視つめていた。