PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

ヴィランズ会議 シモンとメイム

メイムはベリエラの適当な町を散歩していた。
なんだか古風な、というより旧式すぎる装備の胡散臭そうな精霊の男が道に迷っている。
立ち止まって心中を見た
しかし、彼はアルビダから盗った能力で心を覗かれているのに気が付き、心の中から語りかけた。


シモン「幼いのに一丁前な能力ですねえ」


メイム「そうだね」


首元の「何か」の心中も覗く
もうひとつの生き物はそれを突っぱね、シモンの外套で昼寝を続ける。
メイムはただの生き物ではない何かだと勘づき警戒した

シモン「そんな中まで見なくても…スケベですねえ、これが見たいんですか?」


外套の中で寝息を立てていた蜥蜴を手に乗せ、メイムに見せる。


シモン「ほらただのトカゲちゃんですよ」


メイム「…………どこら辺が?」


シモン「見ててくださいよ」


シモンは蜥蜴のしっぽをつまんで引っ張る。黒い蜥蜴は飛び起き、シモンの外套へ戻っていくが、しっぽをシモンの手に残したままだ。


シモン「ほらね」


メイム「………演技じゃないの?」


シモン「かれの本能ですよ、トカゲですからね。しかしまあ子供はこういうのがすきでしょ、笑ったらどうですか?」


メイム「トカゲ(邪神)」


笑ってない


シモン「そうです、トカゲですよ」


手に持ったトカゲの土産を弄んでいる。


シモン「これ、要ります?」


メイム「何か危なさそうだからいらない」


シモン「そうですかー」


しっぽを後ろへ放り投げる。それは砂の上にぽとりと落ちた。
視線を尻尾から目の前の魔術師に戻す


シモン「ところであなたもヴィランってやつなんですか?」


メイム「そうだけどそれがなにか」


シモン「ヴィランってやつにしては幼すぎる気がするのですが」


メイム「幼いね」


事実なので特に不満には思ってない


シモン「子供というものは嫌いなんですが、あなたは何故か気になりませんね」


メイム「ふーん」


シモン「褒めてるんですよ、すこしは嬉しそうにしたらどうですか?」


メイム「褒められたくらいで調子に乗ったら死ぬかそれよりも惨い事になる」


幼女らしからぬ言動である


シモン「うわ…あなたどんな人生送ってきたんですか、素直になったほうがいいですよ」


メイム「趣味で旅してるだけ。まだそういう目にはあったことないからだいじょぶ」


サムズアップをしているがこの年でしかも単身で各地で旅してるとかあまりないことである


シモン「貧相な娘に手を出すほうが可哀想に思いますがねえ」


メイム「女だったらなんでもいいんじゃないの?」


わかりたくないけど、とも言っていた


シモン「そうなんですか、おじさんもわかりませんねえ」


メイム「別の意味で危なさそうだけどね」


シモン「別の意味でとはどういうことですかね、わたしは危なくは無いですよ」


ニコニコと人のいい笑顔を浮かべている。


メイム「後そっちのトカゲも危ない」


シモン「そうですね、おっとっと」


外套からずり落ちそうな昼寝中の蜥蜴を手で抱える。


シモン「落ちるところでした。あぶないあぶない」


メイム「(魔物以上の何かか)」


シモン「いやですねえ、そういう想像は学校の教科書の端に書くものですよ」


ふふと笑い、蜥蜴を外套の内ポケットへ仕舞う。


メイム「学校は行ったことないけどね。たまにそういうの見るし」


シモン「学校にはちゃんと行ったほうがいいですよ」


憐れむような声で言う。


シモン「ついでにこんなおじさんと話すのもやめたほうがいいですね」


メイム「親いないし行っても意味ないよ。そっちから話しかけてたよね?」


シモン「ここまで話せるのなら学校には行く必要もないですけどね、しかし歳上への言葉遣いがなってませんけどね。心の中に直接入り込もうとしたのはあなたですよ」


メイム「そうだね。年の差で何か変わるの?」


シモン「変わりますとも、それは。そう思うのはあなたの周りの大人がしょうもない人間だったんでしょうね」


メイム「まあね」


シモン「さて、そろそろわたしは行かなくては、ベリエラに長居はよくないんです」


メイム「長居してたら何かあるの?」


シモン「…なんでしょうね、なにかの因果ですかね。わたしには関係がないのに、ここにとどまりすぎてはいけないんです」


メイム「そっかー」


背を向ける


シモン「では、またお会いしましょう」


シモンはメイムの小さな背を見送った。


メイム「ではな魔術師」


最後の声はノイズがかっていた
そして姿ごとどこかに消えてしまった


シモン「なんだか最近耳も遠くなってきましたね、よく聞こえませんよ」


独り言のようにつぶやく。


「シモンのクソ魔術師って言ってたぞ」


それに答える声はさきほどのノイズがかった声より小さい。


シモン「そんなこと言ってませんでしたよ」


外套を絞り、シモンもまたどこかへ姿を消した。