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PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

ベリエラでハント!クロマ様のペットハンティング

たくさんの毒持ち生物で危険なベリエラに
クロマはいた。子供のように目を輝かせながら。
理由は勿論新たに魔物を飼うためである。

 


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草の茂みから現れたのは、サソリのような見た目をもつ体長約40cmのクモ。
ギチギチと音をたてながらすぐに木の影に隠れてしまった。
ギチギチ音はクロマの周りを複数個体で取り囲んだようだ。
気づくと周りには白い糸がクロマを取り囲んでいた。
普通の人間だったら虚しく抵抗するが
クロマは落ち着きながら「ステイ」と発言すると、慌てずに一匹ずつ鞭で叩いていく。
サソリモドキ達は大人しく降参のポーズをした。
カリスマ+鞭の効果+能力の効果である。
サソリモドキ達がクモの糸を自らかみちぎると、自分達の餌場にクロマ達を案内するように、整列してカサカサと先に進んだ。
森の先には泉があり、水中から何かブクブクと泡がたつ場所があった。
近づきすぎず離れすぎず絶妙に距離を取りながら水面を見ている。

 


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水辺から思いっきり水を噴射し、ノソノソと顔を出してきたのはヤシガニのような見た目の60cmはある大きな蟹…だが、よく見ると背中に口がついていて後ろ向きのまま出てくる。どうやらこちらが表らしい。そのまま背中を向くと、大きなハサミを広げてクロマを威嚇した。


「何に向かってやってんの、ステイ。」


先程と同じようにやるとヤシクラブは
威嚇をやめ、クロマの後ろに着いてきた。
陸上では動きが遅く、疲れるのか、泡を出しながら両手を広げて「抱っこ」のポーズをとる。なつくとわがままなようだ。
泉の先は木の無い広い平原。草が生い茂って、所々に岩が無造作にある青空のきれいな場所だった。
クロマは家に帰ってからねと頭を撫でて済ませた。
ヤシクラブは不満ではなくなったようだ。
適当にサソリモドキ達に指示を出して糸で
簡易的なドームをつくり引っ張っていった。

 


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草原の真ん中には一羽の蛇の頭をもつダチョウのようなニワトリが、ヒナと一緒に日光浴をしている。こちらには気づいていないようだ。
卵を暖めているのだろう。
微笑ましいなと少し思いつつ算段を企てている。
途端、クロマの気配に気づいたかのように長い首を思いっきり伸ばして、辺りをキョロキョロと見回し始めた。
舌をチロチロとさせたその時、萎縮したサソリモドキがギチギチと恐怖の声をあげてしまう。「シャバー!!」と声をあらげて、時速120kmでクロマに向かってきた。
溜息をつきながら怯むことなく向き直ると
先程萎縮したサソリモドキに糸を吐かせて
動きを鈍くさせる。藻掻いている隙に無防備な箇所へ「ステイ」と言いながら鞭を繰り出し大人しくさせた。
ちゃっかりヒナの方も終わらせていた。
ラジビスクスは涙を流しながら元の場所に走り、卵を抱えてうずくまった。
「この子達だけは」とでも言うような目で首を曲げて服従のポーズをとる。


「ん?卵?一緒に飼うから大丈夫大丈夫。」


衝撃から護らせるためにサソリモドキに糸を吐かせて卵を包み込ませた。
クロマの意志を読み取り喜びを表す首ふりをするラジビスクス。ところが、突然何かを察知したかのように硬直し、クロマの後ろに回り込み震え出す。
同様にサソリモドキやヤシクラブもガタガタと怯え始めた。
海岸の方角に何か現れたらしい。

 


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ドシンドシンと地響きをたてて現れたのは、体長四メートルはあるだろう、二足歩行の巨大化け鮫。ライオンもチビるほどのおおきな咆哮とともに、付近の生物達は全力疾走で森へ逃げ出した。


「……ジャバウォック、適当に止めておけ」

 


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低くそう言うと天空から劣らない咆哮を響かせながら一匹の影のようなドラゴンが降りてきた。それは鮫よりも巨大であった。


「はいあの子。君達の先輩的な奴ね。しっかり見てなよ。」


とてつもないほどの怒声をあげるレヴァイオス。この海で自分の何倍もある鯨を補食してきたこの生物には、天敵はいないため恐怖よりも敵対心が勝る。
口を物凄く大きく開き、よだれを足らしながら突進してくる。身体に噛みつきにきたようだ。


「死なない程度にな、こいつには鞭だ。」


ジャバウォックはその身体の一部を鞭に変えて口をきつく縛る。
ガフガフと息を荒立てながら尾びれを振り回す。岩に叩きつけると、とてつもない威力でくだけ散った。
ドシンドシンと身体を跳ねまわし、まるで地震のように地面が揺れる。
真っ白な目は血管を走らせて怒りの顔を作っているようだ。
ジャバウォックは負けじと身体の大部分を鞭に変えてただ縛る。
鮫は怒りで気づかなかった、頭上に人影が迫りつつあったことに。
ぎゅうぎゅうに締め付けられたレヴァイオスは、それでもなお暴れ続けていた。クロマについてきた動物たちは完全に震えきっている。化け鮫はジャバウォックを睨んだままだ。
人影がついに頭上に着地した。
鮫はようやく気づき抵抗しようとしたが
迫り来る鞭から逃れることは叶わなかった。


「おいそこの鮫、ステイ。」


有無を言わさぬ圧力に動揺しながらその一撃を受けた。
他の生物への鞭とは比べ物になら無いほどの衝撃を頭上にもろに受けたレヴァイオスは、身体を大きく跳ねかせて、ぐったりと横になった。瞬間的な失神をしたようだが、意識は戻ってもなお身体を動かすことはかなわず、観念した目でクロマを見つめていた。
クロマは鮫に対してどこまでも冷めた目をしていた。
念の為のジャバウォックで拘束しながらズルズルと雑に引きずっていった。

 


一人の少女が危険な魔物を大量に引き連れて歩いていた。
そんな目撃情報がベリエラから多く寄せられ、どこかの国の警察的なところの者が付近に向かうと、最早魔王と呼ぶべきであろう件の少女が魔物を引き連れていた。
声をかけようとしても顔は青ざめ唇が震えて、それは叶うことはなく少女は一通り一瞥し、魔物や人間問わずに畏敬の念を植え付けると自国へ黙って帰還していった。

 

王からの労いの言葉を貰うとクロマは新しいペットと寝た。
レヴァイオスは海の警備にあてられ、見回りの仕事にやりがいを感じて熱心に働いている。
チュリグに連れて帰られた新しいペット達は、クロマの側で幸せそうな顔をして眠っていた。