PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

【アイラヴ祭】ランの行方

新橋「ランが帰ってこない?」


レン「そうなんだ。ライブ以降、僕が活動休止しているから別々に生活してたんだけどね。ランはバイオリニストだから、命とも言えるバイオリンを置いて数日家を空けてるだなんて何かあったんじゃないかって」


新橋「アイドルは兼業だったな。しかし彼女もマニアックだがそれなりの支持を得ている立派な有名人だ。警察に届け出は出してるのか?」


レン「前から一人でフラッといなくなることはあったから、まだ出してない。騒ぎが起きたばかりで僕が勝手に動いていいものかと悩んでるんだ」


新橋「ふむ、事情はわかった。とりあえずは、一刻も早く届け出るべきだろう。それこそ、お前たち二人に関係しているかもしれない」


レン「お願いします……。ランに何かあったらと思うと、苦しくて……」


鴬谷(デブ)「新橋さんとレンちゃんじゃないっすか。打ち合わせっすか?」


レン「いや、なんでもないですから」


新橋「空気を読め。どうみてもお前が出ていい回じゃないだろ」


鴬谷(デブ)「酷いっすよ。慣れてるっすけど。ランちゃんの話が聞こえたんで、出てきたっす」


レン「ランのこと何か知ってるんですか!?」


新橋「前置きする暇があったら早く言えと言ってるだろ!!」


鴬谷(デブ)「……いや、単に昨日自分、靴取り上げられて6時間サビ残させられてたんすけど、真夜中で事務所にランちゃん来てたもんで」


新橋「深夜……?なぜ夜中に……?」


レン「一人で来てたんですか?」


鴬谷(デブ)「ウチの深夜デスクいるじゃないっすか。確か……目白さんでしたっけ……?」


新橋「あぁ、あの変わり者の女性社員か……。なんかスピリチュアルがどうとか、京極冬彦マニアとか、色々聞いてるが」


レン「深夜に働いてる方がいるの?」


新橋「フレックスタイム制でな。普通はやらないが、形式上真夜中に出勤することは禁止されていない筈だ」


鴬谷(デブ)「目白さんとブツブツ何か話してたっす。声が小さい上にすごい低音の早口で、前髪長すぎて口しか見えなかったっすが……」


新橋「ふむ。ウチの社員が絡むということは、常務が何か知っているかもしれないが……。気が立ってる今話しかけるのは自殺行為に近いな……」


常務「なんの話だ新橋。また飲み比べするか?ん?」


新橋「じょ、常務!?この時間は新幹線の中では……!?」


常務「お前のスケジュール把握能力は素晴らしい限りだ。先方が客とトラブルがあったらしくてな。予定をズラせとのことで直前で引き返してきた。」


鴬谷(デブ)「すいません、ちょっと頭割れそうなんで右手離してもらっていいっすか?」


常務「ダメだ」


レン「常務!ランのこと、何か知ってますか!?」


常務「今このデブが言ったように、蘭は目白と共に仕事をしてるよ」


レン「い、いつから!?なんで何も言ってくれないんですか!?」


常務「落ち着け蓮。お前たち間で話し合いが無かったのは今知った事だ。だが、ここから先は話すわけにいかない。どちらにせよお前はお前のやるべきことをするんだよ」


レン「そんな……。だ、だってランは僕の……!」


常務「家族だろうが姉妹だろうが、仕事上は他人だ。蘭がどんな事をしていても、逐一お前が知る必要はない。そのような義務もない」


レン「そ、そうですか……すみません……」


新橋「お言葉ですが常務、少し言い過ぎではありませんか?レンはただランが心配なだけで……」


常務「馬鹿者。蓮は他者に依存しがちだ。そのくせ自分のプライドは強く持ち、今回のように自己中心的なトラブルを引き起こす。お前は少し今回の事を反省しろ。お前もだ、新橋。蘭は、むしろお前の事を思ってだな……」


レン「ランが僕を……?それって……」


常務「おっと……口を滑らせた。とにかくだ、お前はお前の事をしろ。新橋が持ってきた仕事の準備だ。世に自分を売るなら、今まで通りコツコツとやれ。新橋の方針は変わらん」


レン「は、はい……。って、次の仕事決まってるんですか!?もう!?トラブル起こしたのに……」


新橋「ピンチは時にチャンスになるんだ、レン。お前が誠実に、しっかりと会見で受け答えしたお陰で、何件かタレントの仕事が回ってきた。アイドルとはまた少し違うが、お前は世に出るんだろう?」


レン「新橋さん……。ありがとうございます!!それで、どんな仕事なんですか!?」


常務「これが企画書だ」


レン「どれどれ……」

 

 

『イケメンナイト☆レン様の温泉マラソン一人旅!宿から宿まで持久走!目指せ全国制覇!』

 

 

レン「………………」


常務「三馬鹿のレッスンが終わる頃に合わせてある。たまには羽を伸ばして温泉巡りなんて言うのも悪くないだろう?まぁ、交通費は無いが」


新橋「レン、俺はお前ならやれると信じている。というか人間じゃ間違いなくお前しかできない。これはチャンスだ。」


レン「………………覚えてろよな、ひじき……」

【アイラヴ祭】ひじき謝罪会見

記者『ライブでの八百長とは!?ファンを騙してたんですか!?』


ひじき『……盛り上げようとちょっとイタズラしただけよ』


記者『いままでもずっとそういうことしてきたんですか!?』


ひじき『いいえ、初めて。でも、いつでも不正できるように準備はしてたわ』


記者『なんですかその態度は!!ファンに申し訳ないと思ってないんですか!?』


ひじき『思ってるわよ。でもあなた達ジャーナリストさんはファンじゃないでしょう』


記者『悪びれず高圧的な態度!!八百長は肯定されてると発表していいんですね!?』


ひじき『もう発表してるじゃない。やーね、テレビに向かって嘘つけっていうの?』


記者『反省の色は無し!!ドレプロの信用に関わりますよ!?』


ひじき『勝手に好きなだけ下げたら?ファンのみんなには申し訳ないと思ってますし、反省もしているつもりです。けど、ただしんなり謝るよりも、生放送でマスコミと揉める方が楽しいに決まってるじゃない♪みんな観てくれてる!?本当にごめんなさい!!だからいっぱい楽しめるよう、できるだけ誌面を炎上させてみせるわ!!これからも応援よろしくお願いしまーす!!』

 


***

 

紫電「ハンパねぇこの人……社長とレンさん、後ろでドン引きしてるぜ……常務なんて顔押さえてる右手の血管バッキバキだ……」


ひとこ「ニカ生のコメント、『w』の数で画面見えなくなってるよ……。な、なんか、さすがエンターテイナーだね……」


烈火「あーはっはっは!!おっかしー!!しのっち最っ高ー!!」


タオナン「株の動きスゴいわよ!やば、面白くなってきた!!」


テイチョス「恐らくテレビ局の何社かと契約が切れるだろうが、それでも需要が尽きることの無い以上、メディアはかなり攻撃的に彼女を支援するだろう。元々本来もっとも敵に回したくない者達のアイドルだ。それが彼女の最大の強みでもある」


烈火「それもこれも、みんなしのっちのことをめっちゃ理解してるっからなんだよ。アイドルとして、あの子は一流だよ。こういうスキャンダルがあろうと信頼してくれるファンが何人もいる」


タオナン「視聴者も、ひじきについていけば面白いことがあるってわかってるのね。そもそもの閲覧数が桁違いだもの」


ひとこ「レン様はひじきさんの分まで謝ってるね……。質問にもしっかり誠実に答えてるし」


紫電「水と油に見えるけど、表現が違うだけで似た者同士なんだよな。二人とも、こういうところでもファンに自分の強さを見せてる」


烈火「どんなときでもアイドルとしての自覚を持つ。セレアっちゃんも言ってたっしょ?今後は強くなんなきゃダメだよ、アイドルならねー」


ひとこ「ところで、なんで烈火さんがここにいるんですか?」


タオナン「遊びに来たんじゃないの?暇そうだし」


烈火「ちょおーっとぉ!!怒っちゃうぞ子猫達め!!ちゃんと今日は仕事しにきたってのー!」


テイチョス「曲を製作する上で数ヵ所、それぞれの言葉に直してほしい部分があるそうだ」


烈火「概ね仮メロできてるんだけどね~。名っ曲なんだけど、ちょっとね、アーティストとしては気に入らないわけ」


紫電「まだ良くできるってことか?」


タオナン「まぁ、作るからには妥協されたくないものね」


烈火「のんのん、これだからシロートはまいっちんぐなんだから」


紫電「それ、かーちゃんの世代のネタなんじゃないかな……」


烈火「あたしはどっちかっていうと、完璧すぎたから『ぶっ壊したい』んだよねー」


ひとこ「えぇっ!?」


タオナン「ちょ、ちょっと!何それ!?意味わかんないわよ!!」


テイチョス「ふむ……」


烈火「なんでもかんでも良いものにすればバランスがとれるってわけじゃないんだよ。私が出したい音は、『あんたたちの味』なの。デビューシングルを外注に頼まなかった大きな理由は、曲で三人のもってる個性を消されたくないから。他人が作った曲を自分らしく歌う『高等技術』、あんたたちもってんの?」


タオナン「ぐぬぬ、全く言い返せないわ……」


ひとこ「はわわ……(歌の話になるとものすごく真剣になる……かっこいい……)」


紫電「ポエムバレの時点ですでに俺らしくないって言われてるからダメージすげぇ……」


テイチョス「素直に従っておくべきだろう。彼女はトップアイドルにして歌のエキスパートだ。どのように歌うのか想定が可能ならば、ボイストレーニングも効率が上がる」


烈火「君ったちのデビューなんだかんね!!気合いいれなよー!?」


ひとこ「は、はい!!」

ドレスタニアの闇(?)

エリーゼ「エルドランから輸入?大丈夫なんですか?」


ガーナ「あぁ、ノア教が去った今現在あの国を裏で掌握しているのは奴だ。変な動きがあればすぐわかる」


エリーゼ「裏切らなければ、の話ですけどね」


ガーナ「そのリスクはお互い様だ」


エリーゼ「全盛期のあの頃に戻りつつありますね」


ガーナ「なに、身体の方はこの有り様だ。寝首をかかれても不思議ではないのでな。剣がそばにあるうちはまだその心配はないが」


エリーゼ「この前凍結してましたけど……」


ガーナ「……(生きていたのは時間を封じていたセイカの力のお陰だ。考え方次第では僥倖でもあった……しかしあまり老人には知られたくない情報だが、切り札が増えたというこちらの余裕はある程度悟らせておきたい。下手に動かれないようにな)」


エリーゼ「それにしてもガーナ様。輸入するにしてもこれはいくらなんでも……」


ガーナ「『呪詛酒』のことか?税は多目にかけるが。娯楽嗜好品は心配か?」


エリーゼ「扱い的には、アルコールというより『ドラッグ』に近いのでは?人体への影響力も心配ですし、製造方法も少々キナ臭くありませんか?」


ガーナ「輸入の時点で度数に制限を設ける。アルコールとは別に呪詛の度数が決められていて、人間の人体に影響が及ぶのは20%からだ。解剖鬼に細かく調べてもらった成分表がここにある。我が国に輸入する際の許容度数は10%に抑える」


エリーゼ「はぁ……」


ガーナ「製造法は、妖怪の呪詛を浄化する装置があってな。その装置でもって採取されたろ過済みの呪詛エキスに、果物などをつけて発酵させるのだ。エルドランに我が国の工場を建設する予定で、呪詛はドレスタニアの郊外から集める。実質国産ということになる」


エリーゼ「なるほど。つまり、どちらかというと我が国の戦争跡の浄化を目的とされてるわけですね」


ガーナ「それもあるが、半分だな。もう半分は『妖怪の失業率』の改善だ……」


エリーゼ「失業率……?」


ガーナ「一部の妖怪を除いて、我が国は大部分人間の手によって経済が回っている訳だが、工場の流れ作業や清掃、酒場や娼婦など、裏の商売は主に妖怪の仕事だ。しかしながら、夜は法律によって一部エリア以外の外出を禁じている為、中々生活も苦しいらしい」


エリーゼ「な、なるほど……。し、しかし、昼間働くことを禁止されてるわけではないでしょう……。ランプ屋のアルビダの娘さんだって普通に働いてますし……何も、差別が強いわけでも……」


ガーナ「……それがな、恐らくは他の国ではこんなことにならないと思うのだが……」


エリーゼ「はぁ……何か問題が……?」


ガーナ「我が国の妖怪は、どうやら遺伝子的に『変態』が多いようでな……」


エリーゼ「へ、変態……ですか……?」


ガーナ「なんというか、よくわからんが、好きであぁいう仕事をやってるらしい。今まで仕事による不満の声はなぜか出なかったのだが、街頭調査をしてみたところ大半の妖怪が『趣味と実益を兼ねているから幸せ』と……」


エリーゼ「ま、待ってください、汚い仕事も多いですよ!?娼婦はわかりたくないけどわからないでもないですが、清掃員とか配管工とか、あぁいうのはどうなんですか!?」


ガーナ「『匂いがいいよね』『暗くて狭いところが好きなんだ』『じめじめしてて最高』などなど……」


エリーゼ「うわぁ……」


ガーナ「酒場でも結構歪んだ店員とかがいるようだ。この前の発光型のアルビダも元は酒場で働かされてたらしいが……治安はそんなによろしくないからな、できればもう少し安全なところで性癖を解放したいそうだ」


エリーゼ「あの娘からよく聞けましたね……」


ガーナ「未だによくわかっていないが、やたら協力的でな……好意を断ると究極に面倒なことになりそうで……」


エリーゼ「ち、ちなみに、もう一人の方は……?」


ガーナ「用心棒をしているそうだ。無理矢理。実は今、夜中の我が城の庭で警備をしていたりする……」


エリーゼ「えぇ……ここに居るんですかあの人たち……」


ガーナ「腕は確かだ……既に侵入者や害獣を何件も解決している……100人の兵士より有能なのがまた皮肉でな……」


エリーゼ「でしょうね……」


ガーナ「まぁ、とにかく、ボランティアとして呪詛汚染区域の除去に一役買ってくれている者が多いので、支援してやりたいと思う気持ちもある。エルドランへのパイプ役としても妖怪は必要だ。呪詛酒も、他種族にはダウン系のドラッグに近いが、妖怪にとっては今まで薬草からしか採取できなかったような健康に良い成分が多量に含まれている。多少博打だが、国民の繁栄も祈りつつ輸入に踏み切ったのだ」


エリーゼ「まぁ、むしろ制限してる方が妖怪的には衝動的な犯罪率上がりそうですもんね。警戒はするに越したこともありませんけど」


ガーナ「前々からすこし感じてはいたのだ。この国の妖怪って他国に比べて異常性癖率高すぎるんじゃないか、と……」


エリーゼ「思い返してみれば……血液嗜好症、妄想癖、被虐願望、サディスト、背後に立つのが好きなピエロ的な……確かに色々歪んでますね……」


ガーナ「際立ったそいつらを除いても、さりげない日常で変な妖怪は多いようだ……一応原因を調べているが……」


エリーゼ「ダメだこの国……」

リョウマのティータイム

 俺はリョウマ。旅人だ。


 奏山からぶらり船に乗ると、行き先は潮風が香る水の都、ドレスタニアだった。


 思っていたより早く着き、ホテルを借りるまで少し時間が空いてしまった。建造物の石のタイルに指を滑らせ、古きよき建築技術を噛み締めていると、しょっぱい海の匂いから一変して、甘い洋菓子の匂いが鼻をくすぐった。


 この芸術の都は、歴史や技術に造詣が深い分、他の国よりついつい頭を動かしてしまう。糖分を求めた俺の身体は、気づけば白い石造りのカフェの前まで歩いていた。


 中に入ると甘い香りに焼き菓子特有の香ばしさが広がった。バターとフルーツの香りに、こんがりとパンの風味が加わっている。小腹を満たす目的だったが、否応なく腹から音が鳴る。強がるのはよそう。ここは旅先であり、旅人は風に従うのが常識だ。


「いらっしゃいませ!」


 席に座ると出てきたのは、フリフリの黒いドレスに真っ白なエプロンをつけた女性のウェイトレス。これが世に聞くところのメイド、という種族だろうか。思っていたより破壊力がある。黒竜に乗った旅人の話では、まともに目を会わせられなくなる呪詛めいた力を使うから、たぶん妖怪だ、と言っていたが、なるほど、良くわかった。


「お客様?ご注文はお決まりですか?」


 俺は、ふと、小一時間思考停止していたことに気づいた。慌てて注文をとろうとするが、綺麗な文体でサラサラとかかれた洋菓子の名前はどれも特殊であり、何が何やらわからず少し困惑した。見かねたウェイトレスは、写真つきの手書きのメニューをエプロンから取り出した。


「外国の方ですか?失礼しました、種類が多いので文字だけのメニューなんです。名前だけじゃわからないですよね!」


 一瞬恥ずかしさが込み上げたが、彼女は『外国の方にももっと知って欲しくて手作りしたんです!』と元気良くメニューを見せてきてくれたため、俺は、『優しい国民のいる国だな』と思った。


 メニューにある写真を指差すと、注文の前に明るく説明をしてくれた。


ザッハトルテですね!チョコをたくさん使ったスポンジケーキにジャムを塗り、上からさらにチョコを塗った『チョコケーキの王様』なんですよ!しっとりとした食感に濃厚なチョコの味……紅茶も良く合いますがお飲み物はコーヒーがイチオシです!」


 ぴょこぴょこ跳ねるように身体全体で味の素晴らしさを披露するウェイトレスには、油断して緊張が緩み、申し訳ないと思いつつも笑ってしまった。口許を押さえる俺を見たウェイトレスは、嬉しそうに微笑みながらこう言った。


「あっ!お客様素敵です!!そう、その笑顔!!ドレスタニアは笑顔の国ですから、お客様もこの国にとっても馴染んでおりますね!!ようこそドレスタニアへ!!」


 その声を聞いて現れたシェフや他のメイドにも次々に歓迎の言葉を浴びせられ、俺はとてもびっくりした。たかだかカフェに立ち寄っただけで、ここまで手厚くもてなしを受けたのは初めてだ。


 チリンチリン、とドアが開く音がすると、入ってきたのはやたら高貴な雰囲気の髪を結んだ美女と、まるでドールのような綺麗な金髪の少女。席に座ると、美女の方がこちらに気がついて話しかけてきた。


「あら、あなたがもしかして噂の旅人さんかしら?このカフェを選ぶなんて、素敵なセンスをお持ちなのね。我が国へようこそ」


 急に笑顔を向けられてあたふたしている俺を、むっとした顔で見つめてくる少女。あの凄みは多分チュリグ辺りの出身者だろう……。しかし、美女が降り向き直ると一瞬にして可愛らしい女の子の顔に戻った。


「ちょ、ちょっと、私のココアはまだ来ないの!?」


 奥の席から中性的な声がしたと思えば、美形ではあるものの男性の精霊がカジュアルな服装で座っている。口調はオネェっぽい。どこかで見たことがあるような気もするが、サングラスにセットされた髪、大人びた服装という見た目から若干姿を隠しているのだろうと思った。芸能人かなにかだろうか。


「すいません、待ち合わせでー……あっ!ダンテさんこんにちは!!お待たせしてごめんなさい!」


「まぁあんたのことだし遅れるだろうと思ってたからいいけど……ちょっと、二時間は流石に私でも怒るわよ?このココア、何杯目か知ってる?」


 なるほど、どうやら機嫌の悪さはその優男が遅れたことによるものだったらしい。そしてこの男はとても爽やかな笑顔を向けている。大体区別がついてきたが、とりあえず凄く笑顔を向けてくる人がドレスタニア人なのだろう。


「やっと見つけた……。付き合わせてごめんなさいね、ナツメさん。助かりました……今日は凍ってなくてよかったわ」


「全然大丈夫。……です。いつでも」


 美女が席を立つと、ずかずかと優男の方へ歩み寄った。凍ってる……?良くわからないが、どうやらこの二人も優男を探し歩いていたようだ。金髪の少女が心底どうでもいいものを見る目で見守りつつ、平然とケーキと飲み物を注文する。


「ショコラ様!!勝手に居なくならないでって言ってるわよねあなたねぇ!!」


「あ、エリーゼさん、お久し……うひぃ!」


 頭をグリグリとされるショコラと呼ばれた男を、機嫌の悪かった精霊がふふっと笑い、来たばかりのココアを美味しそうに飲んだ。


「あっはは、また居なくなってたわけ?あんた本当にいつ見てもバカよね。……いいわ、今日は帰る。忙しそうだしね」


「えぇっ!?もう帰っちゃうのですか!?今会ったばっかりなのに……」


「二時間も待たせておいて、怒って帰らなかっただけマシだと思いなさいよ!普通帰ってるわおバカっ!まぁ、気分転換にココア飲みたかっただけだし、あんたの顔見ただけでも充分よ。それに……」


「……言わなくてもわかってそうね。『ダンテさん』?」


「こわぁい。そんな顔しなくても、悪意なんてないわ。良いじゃない、おとなしくしてたでしょ?」


「観光される分には大歓迎よ。ですけど、まだ自由にはさせられないわ」


「……わかってるわよ。勝手に見張ってなさいな」

 

「帰りの道中も見てますからね。あと、帰るついでに『デュ・モンド』でお土産にエクレアをどうぞ」

 

「はいはい。好きにすれば?エクレアも買うわよ。アンタのおすすめにハズレは無いしね」


 小声でなにか物騒な話をしていることだけは伝わった。軽口を飛ばしながら退店した精霊の男からは、どこかただ者ではない雰囲気を感じた。笑顔の国かと思いきや、何かしら別の側面もあわせ持っているのかもしれない。『夜は外出を禁ずる』と兵士に言われた辺りで不思議に思っていたが、なるほど、旅する者にとっては面白い国だ。実に良くわからない。


「お待たせしました!!ザッハトルテです!!」


 空気を破壊するかのごとく元気いっぱいにケーキを運んでくるウェイトレス。先程の殺気が嘘みたいに消え去ったものの、笑顔の男を往復ビンタしながら説教する美女。超興味なさげにその様子を眺めながらストローで紅茶を飲む少女。俺のこの国に対する第一印象は、『混沌』だ。


「あっ!!へぶっ!あなたはへぶっ!旅人さんへぶっ!ですか!?へぶっ!ようこそドレスタニアへ!!へぶっ!!


 往復ビンタの最中に笑顔で挨拶をしてくる優男。あまりにもアレな姿だが、俺もやっとこのペースになれてきた頃だろう。旅人として、この国に適応すると決めた。もう何があっても驚かない自信がある。俺は余裕の表情で、笑顔で挨拶を返した。


「俺は旅人をやっているリョウマ。いや、中々賑やかな国だね、ここは……」


「いい国でしょう?へぶっ!僕はショコラ・プラリネ・ドレスタニア。へぶっ!国王です!!

 

 

 

 

 

 


 俺はこの国に馴染むことを諦めた。

【学園PFCS】オタク仲間

ジョン「なぁ、マクラウド


クラウド「どうしたんだいジョン」


ジョン「やっぱり、俺は反対だよ、女の子の体操着を盗むなんてさぁ……」


クラウド「仕方ないだろ、クレインさんの命令だし……」


ジョン「でも、これ見つかったら俺たちの学園生活終わりになっちゃうんじゃないの?俺やだよ、変態のレッテル貼ったまま華の十代過ごすなんて……」


クラウド「そうはいっても、俺たちに拒否権なんかないし……。ジョンは何握られてるんだよ?」


ジョン「魔法少女ロボマジカル☆せれあちゃんのおはようボイスアラームがうっかり漏れて、たまたま先輩がいたんだよ……。マクラウドは?」


クラウド「ゲーセンで両手にせれあちゃんのぬいぐるみやプライズフィギュア持ってたの見つかっちゃった……」


ジョン「いいよな、せれあちゃん二期」


クラウド「一期の後半から路線変えたのが成功だったよな」


ジョン「24話の作画担当がりと監督だったのがデカいと思う。やっぱりロボアニメでベテランはってると勢いが違う」


金弧「ややや、これは同士の香りが匂いますぞ??」


ジョン「うわ、びっくりした!」


クラウド「君は金弧君……。ど、どうしてここに?」


金弧「少々野暮用で候。時に、拙者の聞き間違いでなければ御仁ら、マジせれのイチファンにござる?」


クラウド「なな、なんだいそんなアニメはっ!聞いたこともないぞせれあちゃんなんて」


ジョン「そそ、そうだよ君、そもそも僕らアニメなんて興味ないし!!」


金弧「ごまかしきれてないでござる。否、隠すことはござらん、拙者この通りヘビークラスタの一人ゆえ」


クラウド「うおぉ!!カルマポリス本店ポイント交換限定せれあちゃんストラップ!!」


ジョン「しかも全4種全て揃えている!!」


金弧「何、これは携帯用につき、保存用と観賞用はもちろん揃えておりますぞ」


クラウド「ガチ勢じゃないっすか!!パネェ!!」


ジョン「金弧殿!!金弧殿は来月放映の劇場版せれあはいかがされるおつもりか!?」


金弧「もちろん、地方別の映画特典全6種を集めるため、一日三回の鑑賞予定でござる」


クラウド「丸二日せれあ漬けか、流石金弧氏ですなぁwww」


金弧「否、六日ぶっ続けせれあに決まってますぞwwwデュフフwww」


ジョン「三つずつ集めるとwwwこれはアツいwww」


金弧「ここで会えたのも何かの縁、どうでござる、全国せれあツアー、御仁らもお伴するというのは」


クラウド「フフォwww断る理由などどこにあるものかwww」


ジョン「『未来は決した』」シュバッ


金弧「ぬぅwwwwww『時空戦記アウレイス』視聴済みとはわかってらっしゃるwwwwwwww」


ジョン「フーアニ(フール・アニメーション)は『スピネル&カーバンクル』以降の作品全て三周は視聴済みなんで」ドヤァ


クラウド「俺だって特撮なら『仮面ドクター・雛菊』から先の作品はクイズ出されても全問正解する自信があるぜ!」


金弧「もはや確実に管理人にしか通じないネタでござろうwwwwww」


ジョン「金弧氏wwwメタはいけませんメタはwww」


金弧「申し訳ござらんwwwwwwwwフォカヌポウwwwwwwww」


クラウド「おっと、そろそろやらなきゃまずいよジョン」


ジョン「あぁ、忘れてた。ごめんよ金弧氏、俺たちこれからSランクミッションをこなさなきゃならないんだ」


金弧「なに、拙者こそ引き留め失礼致した。それではこれにて!」

 

***


ジョン「金弧氏いい奴だったな」


クラウド「あぁ、隠れオタクで肩身せまかったけど、なんだか生きる希望が湧いてきたよ」


ジョン「なんでこの時間まで残ってたのかはわからないけどな」


クラウド「楽しい時間はすぐすぎるよな……はぁ、憂鬱だ……」


ジョン「俺たち、二次元にしか手を出さないのがモットーだもんな……。不本意だよ……」


クラウド「ん……?ジョン、おかしいよ。このクラス、誰も体操服をかけてない」


ジョン「え、そんなことないよ。雨で体育中止になったときは、ガード固い子以外大体みんな置いて帰ってるじゃんか。帰り濡らすの嫌だって」


クラウド「どうしようかジョン。このままじゃクレインさんカンカンだぜ」


ジョン「そんなバカな……。俺たちのせいじゃないよマクラウド……」

 

 

ガーナ『全校連絡。全校連絡。高等部金弧君、校内にいたら直ちに職員室まで来なさい。』

 

 

クラウド「ん……?金弧氏呼ばれてるぜ。何したんだろ」


ジョン「校長から呼ばれるってレベル高いだろ。どうしたんだろう」

 


キリコ『ここにいたか金弧ォ!!てめー割れてんだぞこの野郎!!あたしの体操着返せ!!』


ヒナ『金弧さん幻滅しました……。こんなことする人だったなんて最低です……キモ……』


金弧『待、待たれよ!!これにはのっぴきならない訳があり……』


キリコ『うるせぇ!!いい度胸じゃねーかてめー!!ぜってー許さねぇかんなぁ!!!』


ハサマ『ハサマだよ。呼んだー?』


ヒナ『ごめんなさいハサマさん……。ちょっとお願いしますね……』


ハサマ『いいよー』


金弧『ごごご慈悲を!!そこだけは!!出来心で……』パァン

 

 


クラウド「……帰ろっかジョン」


ジョン「あぁ、俺たちだけでも墓作ってやろうな、マクラウド


クラウド「クレインさんにはどうする?」


ジョン「事情説明したらわかってくれるんじゃないか?ハサマさん来たし」


クラウド「まぁ、計画よりもタマの方が大事だろ、流石に」


ジョン「帰ってせれあちゃんラジオ聞こうぜ」


クラウド「今日配信だったよなそういえば。楽しみだなー」

【アイラヴ祭】ユニットデビュー

タオナン「テイチョスがプロデューサー!?


常務「あぁ、聞けば、お前の世話係だったそうじゃないか。身内のしがらみは厄介ごとを生む為本来は認めないが、アルファとなれば話は別だ。もちろん責任は被ってもらうがな」


テイチョス「勘違いされては困るがタオナン、君のお父様はこの件には関わっていない。というより、君が寮生活の間でも私の維持費はかかる。故に、ドレプロのライブ警備やビル清掃の派遣で繋いでいたところ、たまたま勧誘を受け所属したというわけだ」


タオナン「テイチョス……あんたも割と大変なのね……」


ひとこ「事情が妙にリアル……」


常務「まぁ、これには少し大人の事情があってな。本来お前達には若くて可能性のある有能なプロデューサーをつける予定だった。しかし、恥ずかしい話だがそいつはアイドルと度を越えた関係をもってしまい、アイドルを抱えたまま退職した」


紫電「なんだそれっ!!怖っ!!」


タオナン「一歩間違えたら犯罪なんじゃないのソレ……。テイチョスに変わって良かったわ」


ひとこ「でも、そんなこと私たちに暴露して大丈夫なのでしょうか……?」


常務「いや、むしろお前達には伝えなくてはならない。事情は伏せるがお前達と同期の負けん気の強いアイドルと、わが社で期待されていた行動力のある敏腕の新人プロデューサーが揃っていなくなったということは、いずれ別のプロダクションでのし上がってくる筈だ。おそらくは、ドレプロに敵対心を持って立ちはだかるだろう。覚悟を決めておいたほうが良い」


テイチョス「これから君たちユニットにも様々なオーディションに出てもらい、出演権を獲得していかなくてはならないが、数多くあるプロダクションと競争は避けられない。ドレプロほどの企業であってもアイドル達は平等に実力社会だ。全ての同期が強敵となるだろう」


タオナン「ふん、上等じゃない!負けん気なら私たちだって自信があるわ!!矢でも鉄砲でも使ってきなさいよ!!」


ひとこ「でも、それなら本当は四人でユニットを組むってことだったんですよね。敵同士じゃなくて、お友達になりたかったな……」


常務「……(四人ユニットなどという半端な組み方は認めていない。実際、保守派の爺共の糞計画がそのまま通っていたら、キャラクターの強さのバランスで補欠にされていたのはお前だ、ひとこ。……御徒町の決断は……正しかった……。惜しい部下をなくしたものだ……)」


紫電「ところで、プロデューサーがついたってことは俺達もうプロってことになるのか……?」


テイチョス「あぁ、君たちにはこれから看板を飾るシングル曲を作ってもらう。ユニット名は現在思案中だ」


ひとこ「えっ!?もう曲が作られるんですか!?す……凄いです!!やったぁ!!」


タオナン「さっすがテイチョス!!仕事が早いわ!!大好き!!」


紫電「マジで!?や、やったぁ!!俺、アイドルの為ならなんだってするぜ!!」


常務「ほう、言ったな?


紫電「えっ何……」


常務「今回のシングルははっきり言って、わが社でも相当なギャンブルだ。異例のお前達に期待している者は多く、今回はその曲作りにも話題性を織り交ぜることになった」


テイチョス「『Do It Yourself』が、今回のスローガンだそうだ。早い話が、異例すぎてリスクが高い為にコストを抑え、アイドルの手で一から作っていく計画らしい」


タオナン「せっこ!!!!!何ソレ!?!?イチ企業がコスト削減って、どんだけよ!!


ひとこ「た、タオちゃん!落ち着いて!!」


紫電「やば!家柄的に逆鱗に触れたぜ!!」


常務「まぁそう怒るな。これは『リスクヘッジ』を兼ねたアイデアだ。単に失敗を避けるだけじゃなく、チャンスを同時に得る良い機会でもある。別に金を出し渋ってるわけじゃない。言ったろう、『ギャンブル』だって。上手くいけばそれだけわが社にも大きな利益が出る。こういった話は私が説明してもわからんだろう、テイチョス、お前に任せた」


テイチョス「承知した。まず、インディーズの曲作りはディレクターの手がけるメロディと詩を、外注に仕上げてもらうのがドレプロでは一般的な手法なのだが、今回は外注には出さず自社で行うこととする。そして、その作曲・編曲を手がける担当は、天帝セブン序列三位の『桜木烈火』だ」


タオナン「なんですって!!?


ひとこ「烈火さんが私たちのシングルの作曲を!?


紫電ぎゃ、逆に凄くないか!?!?あの人の歌って九割自作なんだろ!?


テイチョス「衣装デザインは天帝序列五位の『楠千都世』。彼女は父が全世界に名をとどろかせている高級ブランド店の創始者であり、母はファッションモデルの女王だ。その技術・センスは娘にもしっかり遺伝している。ジャケットデザインは序列二位『柚木こはね』が担当する。調べるのにかなりの手間がかかったそうだが、彼女は最近売り上げでダブルミリオンを記録し、アニメ化で更に人気急上昇中のライトノベル『こんな宇宙(コスモ)に誰がした!?』の挿絵を担当していたイラストレーター『羽々はねこ(はねはねはねこ)』先生だったそうだ」


紫電まって、色々突っ込みたいけど何そのハイスペック達ずるい


ひとこ「えぇっ!?『だれコス』!?うわぁ私原作からファンなんですけど!!


タオナン「ちょっと!!正直言ってそれ、むしろ制作コスト半端じゃなく高いじゃない!!かなり豪華よ!?


常務「あぁ、その通りだ。だが、彼女達の意向によりアイドルとしての名前は伏せる。お前達が有名になれば、そのときに改めて名前を公開するそうだ。つまり、お前達の成功がそのまま彼女達の成功に繋がる。特に烈火は歌手志望として、アイドルから転向しやすくなるということだ。メイキングも撮り、MVに起用する」


紫電「う、ぷ、プレッシャーすげぇ……」


タオナン「そういえば、歌詞は誰が作るの?ここまで徹底してるんなら歌詞だって自作なんでしょ?」


常務「あぁ、歌詞は実は既にこちらで用意している。読んでみるか?」


テイチョス「これが君達の歌うシングルの詞だ。社内でも好評で、オーケーも出ているらしい」


タオナン「読むわ、見せて」

 

 

 


ひとこ「……わぁ、ラブソングなんですね!出だしとか可愛い!


タオナン「パート分けまでしっかりしてあるわね。かなり乙女チックでファンシーだけど、全然ありかも!」


ひとこ「それにしてもピュアだよね、凄く女の子らしいなぁ……私こんな風に書けないなぁ」


タオナン「書いた人はすっごい夢見る少女よ絶対!!私達ならひとこが一番合ってる歌になりそうね。逆に紫電には可愛すぎて向かないかも?」


ひとこ「あれ、そういえば紫電ちゃん……?ど、どうしたの……?なんか震えてるけど……大丈夫……?」


タオナン「もしかして気に入らなかった?無理もないかも、男勝りな紫電のイメージとはちょっと離れてるしね」

 

 

 

 

 

紫電……の

 

 

 

 

 


タオナン「ん?なんか言った?」

 

 

 

 

 

 

 

 


紫電これ……俺の………………ポエム………………

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとこ「…………」


タオナン「…………」

 

 


ひとこ「えっっっっ!!!!!!!」


タオナン「は!?!?!?!?!?」


常務「なんでもするっつったのは自分だからな。寮を離れて自宅に戻るときは共用ロッカーに私物入れたままにするな、と注意しているのに無視したのが悪い」


テイチョス「すまない。あの日、朝番だった私が職務を全うしたばかりに常務の手にわたってしまった。しかしアルファは命令に逆らえない。本当にすまない」

作戦会議

金弧「同士よ、もう一度確認するでござるが、準備に抜かりはござらんな?」


メリッサ「はい★無事脱稿した私は阿修羅をも凌駕するメイドです★お星さまも真っ黒です★」


ルビネル「サークルチケットもこの通り。アウリィの為に新刊を出したと言っても過言ではないわ」


アウレイス「あ、あの……初心者ですけど頑張ります!」


パラ「僕は勇者だからヘッチャラさ!むしろ力がみなぎって来る気分ですよ!」


解剖鬼「とりあえず私がここにいる理由を誰か説明してくれないか」


金弧「それでは今一度ルートを確認するでござる。まず、真っ先に抑えておかなくてはならぬこのブース。始発組では購入のもっとも難しいここはサークル参加組に任せるでござる。最初の『せれあ完売』のガセが流れ始めてからは、並んでも望み薄ゆえ我々一般参加組は素直に他のブースへと参ろう」


メリッサ「鳥仮面さんとパラさんはマジカルせれあに即向かってください。我々女子兵は新設された『ルウリィド島』に迅速に向かわねばなりません★事前予報では今度の『コミケット』の新参の8割は精霊とされておりますから、我々が遅れをとるわけにはいきません!」


ルビネル「販売に気をとられ過ぎても駄目よ。私たちのサークルも壁がわに並ぶ大手ですもの、はっきりいって進行を妨げるレベルの列ができるわ。アウリィを呼んだのも売り子の手が足りなかったからよ。前半の戦いが終わればBLGLクラスタはそのままこの島に残るでしょうね。歩くスペースも考慮しないとロスになるわよ」


パラ「コスプレ会場には紫電おねぃさんとエリーゼおねぃさんが参加するとの情報があります。ちなみに今年の女性のトレンドは学園コス。本命であるセーラー、旧スク、ブルマ体操着が期待できます」


アウレイス「根強い『ぷにキャラ国王グッズ』の参戦にも目が離せないですね……。ワールドニュースにより、エウス村長様やスヴァ王女が沼と化してますからアクキーやラバスト、書き下ろし缶バッヂは個数制限があります。その場販売の転売屋さん達の餌食にされる可能性を踏まえて早めにまわりたいところです」


金弧「拙者の目当てのガレキ島ではアクションフィギュア・竜の試練シリーズ第二段のハサマ王&ガーナ王、ネンドロイドクォル&ラミ姐、レイオクトぬるぬるルビネル&タオナンが期待されているでござる。単価は高いものの、在庫が少ないこれらは隙を見て即買いが要求されますなぁ」


ルビネル「ルートの再構築が済んだら次は持ち物の確認に急ぐわよ。時間が惜しい。」


解剖鬼「……なんだろう、ビット神の時より殺気だっている気がする……」