PFCS SS劇場!

パラレルファクター カルティベイトサーバーのSSをまとめるブログです。主にツイッターでのやり取りを纏めます!

迷子の呪詛喰らいリリィちゃん

チュリグにて…

 


呪詛喰らい「うう……お腹減ったぁ〜〜…………」


骨の翼を持った少女がふらふらと地面にへたり込んだ。


ハサマ「道に迷ったー?大丈夫?」


ひょっこりとハサマが現れた

 

呪詛喰らい「んー……お兄さんだあれ?わたし、リリィっていうの!!」


リリィはニコニコしているが、顔色が悪い。


ハサマ「ハサマだよー。リリィちゃんどっか食べるとこいくー?顔青いよー?」


リリィ「んと、リリィ、お腹空いてるの。でね、その、よかったらリリィ、普通のごはん以外にもね、ちょっ
と元気(生命力)とかも分けてもらいたいの……」


申し訳なさそうにモジモジしている。


ハサマ「んーとりあえずご飯行こっかー」


ひょいとリリィを肩車する
元気についてはちょっとよく分からないようだ


リリィ「わわっ、た、たかいの」


慌ててハサマの頭にしがみつくリリィ。
今のところはされるがままになっている。


リリィ「お兄さん……?お姉さん…………?どっちなの?分かんなくなってきたの…いい匂いするの」


ハサマの髪の匂いを嗅いでいる


ハサマ「ハサマはどっちでもないなぁ。」


ハサマはそのままのんびりと歩きだした。


リリィ「どこに向かってるの?」


肩車の上であっちこっちをキョロキョロしているリリィ。
ハサマは、飲食店だよと答えた。


しばらくするとかなり活気のあるところに出る。
飲食店以外にも服屋道具屋宿屋などがあり、店の呼び込みや旅行客、買い物に来た主婦達で賑わっていた。
周りの国民は二人を微笑ましそうに見ている。


リリィ「わぁぁぁ!!すごい!!お店いっぱいなの!!これだけ人が居たら元気もらっても死なないの!!!
!!」


唐突に物騒な事を言うリリィ


ハサマ「あんまり物騒なことはやらないでねー」


やんわり釘を刺しながら、家族向けの飲食店に連れて行く。


リリィ「大丈夫、一人からいっぱいもらうと死んじゃうけど、大勢からちょっとづつ貰えばちょっと疲れるだ
けなの」


リリィ「!!いい匂いなの」


リリィのお腹が盛大に鳴った。


ハサマ「死んじゃう時点で駄目だからねー」


互いに向かい合っている形のテーブル席を選ぶと、ハサマは肩車を解除して、リリィをふかふかのソファーの方に座らせた。


リリィ「でも、もらわないとリリィが死んじゃうの……苦しいのはやなの…………」


リリィちゃんはしょんぼりしている


ハサマ「(あー死んじゃうのかどうしよー)何か食べたいものとかある?」


ハサマはメニューを広げて差し出す


リリィ「リリィね、教えてもらう前に一人ぼっちになっちゃったから、字がちょっとしか読めないの………し
ちゅーが食べたいの」


ハサマ「シチューねわかった」


ハサマ「(国民にしようかなーどうしようかなー)」


店員を呼んで、二人分のシチューを注文した。


リリィ「しちゅーなの!!!ずーーーーっと食べてない!!!楽しみなの」


まだかまだかとソワソワしている様子は普通の子供のようである
やがて、二人分のシチューがテーブルに置かれる。出来立てでいいにおいが立ち込める。
どう見ても熱い。
しかし興奮のあまり慌ててがっつこうとしたリリィ。


リリィ「はふっ、あっあつい、あついの。舌やけどしたの……でも美味しいの……」


色々な意味で涙目である


ハサマ「お水飲む?」


ほんの小さな竜巻で、リリィの口内のシチューを軽く冷ますハサマ。


リリィ「冷めた!!ハサマがやったの?ありがとうなの」


リリィはシチューを『竜巻ごと食べた』


リリィ「お水もらうの」


機械的な動作で水をあげたが、その光景にハサマは数秒間固まっていた。
その後、気にしないようにして自分の分も食べ始める。


リリィ「ハサマ、どうかしたの???」


リリィは不思議そうな顔をしている。
二人ともシチューを食べ終えて店を出た。


ハサマ「お腹膨れた?大丈夫?」


リリィ「お腹は膨れたの、美味しかったの。……でも元気もらわないとダメなの…………。ちょっとだけなら
死なないの。強い人ならへっちゃらなの。……弱い人には危ないの」


まだリリィの顔色は悪い
………そこに丁度よく婦人の財布を暴力的に横領して走る鬼が。


リリィ「あ!悪い人なの!!」


リリィがハサマと繋いでいない方の手をひったくりの鬼に手を向けると、手が真っ黒に染まり、指先が
鉤爪のようになる。


リリィ「いただきます、なの」


リリィが何かを掴んで食べるような仕草をすると、ひったくりの鬼がその場で倒れた。


ハサマ「元気食べたの?」


リリィ「食べたの、でもあの人は殺してないから死なないように調節したの。数日寝込めば元気になるの」


気づけばリリィの顔色はだいぶよくなっていた。


リリィ「悪い人以外からはあんなに沢山もらわないの」


ハサマ「そっかー」


頭を撫でながら再び肩車するハサマ


ハサマ「……とりあえず服屋にでも行く?」


リリィ「ん、お洋服選ぶのは楽しいの!」


リリィはニコニコしている。
さっきの捕食があまり怖がられなかったのが大きいようで、だいぶハサマに懐いている。


(…なお、財布をとられた婦人はしばらく硬直していたが、立ち直るとすぐにハイヒールで鬼の股間を蹴
り飛ばしていた。)


ハサマ「じゃあ服屋行こっかー」


二人はひとしきり休むと、服屋へ移動を開始した


リリィ「お洋服!!でもお金ないの……さっきごはんもらったのに悪いの……」


ハサマ「無料のもたまにあるから大丈夫大丈夫」


リリィ「無料なの!?」


ハサマ「たまにだけどね。」


めちゃくちゃ驚いているリリィ。
チュリグでは、大体の職人が暇つぶしに作っているのである


ハサマ「ところで国民になる?」


さりげなく勧誘するハサマ王。


リリィ「こくみん?どういうことなの??」


ハサマは少し考え込んでから答える。


ハサマ「おうちがもらえるよ」


リリィ「おうちなの?…………うーん…………」


リリィはお誘いに迷っているようだ


ハサマ「そんなに急がなくてもいいよ」


と言いながら服屋に入っていった


リリィ「かんがえるの」


リリィはハサマの後に続く。
服屋は生活観を重視したラフな品を中心に並べていた。


シンプルな洋服を見たリリィ


リリィ「あんまり可愛くないの……」


ちょっと残念そうだ


ハサマ「好きな色とかある?」


好みを聞きながらアクセサリーコーナーの装飾品単体を見せるハサマ。


リリィ「お花!かわいいの」


リリィは目を輝かせている


リリィ「好きな色……気分で変わるの。お花なら白がいいの」


ハサマは並べられている中から、マーガレットモチーフの腕輪を見つけ、手にとって見せた


リリィ「腕輪……かわいいの」


嬉しそうだ。値札にはノープライスと書かれている。


リリィ「もらっていいの??」


チラチラ視線を腕輪とハサマの間で行ったり来たりするリリィ。
説明書きによると、どうやら処女作で作成者本人からの希望らしい。


ハサマ「店員さんには一応見せとこっか」


リリィ「わかったの。てんいんさん!これ欲しいの!!」


店員に声をかける


お姉さん「あらよかった、実はそれ私が作ったの。こんな可愛い子にあげられるなんて幸せよー」


人間のかなり美人な女性が振り向いて答えた。


リリィ「お姉さんがつくったの?すごいの!!」


リリィは可愛いと言われてちょっと照れている


お姉さん「あらありがとうね。」


お礼なのかお菓子を差し出すお姉さん。


リリィ「くれるの?ありがとうなの。お姉さんも綺麗なの」


ニコニコして受け取る。
お姉さん店員は恍惚の表情で胸の鼓動を押さえながらリリィを見つめている


リリィ「?」


リリィはよくわかっていないようで首を傾げながらどういうことなの?とハサマを見る


ハサマ「………嬉しいとかじゃない?」


ハサマにもよく分からないようだ


リリィ「そうなの……?」


よくわからないなりに納得したようだ。
この間終始お姉さん店員はリリィちゃんの頭を撫でていた

 

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リリィはマーガレットの腕輪を手に入れた!▽

【ifSS】過去編:ジルと通りすがりの王

※殺傷表現が含まれています。閲覧注意

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グリムとユエヤーショッピング

ユエヤーはオスカーが出かけ退屈で一人街の入口に居た。街でショッピングをする予定だ。


ユエヤー「えーっと…地図は…これっ!」


ユエヤー「…んっ?なんか街が騒がしい… どうしよう!」


ユエヤーは騒がしくなっている街に向かい走っていった。
見ると一人のギャング精霊がその辺のものを奪って逃げている最中であった。


ユエヤー「待てっ!!」


ユエヤーは即座に呪詛を使った。立ちくらみの呪詛だがその力を最大限に使えば相手を気絶させることも出来る。ギャング精霊は思いっきりと倒れた。
通りすがりのグリムがギャング精霊の腹部を踏みつけると痛さで意識が覚醒しすぐに気絶。


ユエヤー「あっ!通りすがりの方!ありがとー!いきなりギャングが来てビックリしたよ、まさかこの街にも来てるなんてね」


グリム「礼はいりません」


涼しげにグリムは言った。どうやら観光客のようだ


ユエヤー「観光客さんありがとう!とりあえずギャングは通報しとくね!これで買い物できるかな…?ボクはユエヤー!」


グリム「グリムと申します」


ユエヤー「グリムちゃん!ありがとね!そうだ、ギャング退治を手伝ってくれたお礼だしボクのお金でショッピングしよう!」


ユエヤーは無事だった場所に行きショッピングを提案する。
自分からも金を出すと言って断るがショッピングには行くようだ


ユエヤー「んじゃ、ショッピングだね!ボクは今日お守りと、あるサムサールの為に額隠しを買う予定だったんだ。」


グリム「ついでにそれも買えばいいのでは?」


ユエヤー「あっ!そうだね!ボク鈍いね!まずはグリムちゃんの用事から優先させようと思う!何を買いに来たの?」


装飾品と食料らしい


ユエヤー「装飾品ならたしかこの店、食料なら市場があるからそこに行こう!
まずはどこから行く?」


近いので装飾品からにするとの事


ユエヤー「装飾品からだね!」


ユエヤーとグリムはアクセサリー店へとたどり着いた。ワンポイントに宝石が光るネックレスからちょっとしたデザインの装飾品など沢山ある。


ユエヤー「ボクはこのハートのペンダント買うよ!あの人の為にね」


小さな緑色のイヤリングを買ったようです


ユエヤー 「自分用?凄い似合うと思うよ!ボクはそうだなぁ、あの人の為!へへ、ボクはあの人が喜んでくれる顔が見たいんだ」


グリム「「彼女」持ちですか、いいと思いますよ。」


ユエヤー「うん、そう…って、あれー…?ボク一言も女の子って言ってないよ?噂大陸チュリグだからかな?」


グリム「だからですね」


ユエヤー 「ボク、彼女の為に買うんだ、色々と。彼女を最初に見た時は男って思ったけど、女の子って言われたけどボクはそれでも良いんだよ。好きになったのが彼女だったからね。」


相槌うってる


ユエヤー「ま、ボクはあの子が好きってこと!ありがとね、こんな変な話に付き合ってくれて!ボクなかなか周りに女の子が好きって言えないんだよ!あ、このバンダナ。彼女に似合いそう。」


赤色のバンダナを持つ。


グリム「似合うんじゃありませんかね?」


ユエヤー「ありがとう!うん、彼女に買うよ!…彼女はサムサールなんだ。サムサールっていう時点で反対されるかも。あの子は恐怖の目を持ってるけどボクは怖くなっても彼女を抱きしめたよ。彼女が好きだから…ね。」


相槌


ユエヤー「…ありがとう!ボクの相談にのってくれて!ボクは凄い悩んでたんだ。ユエヤーは悩みが無くていいっていつも言われるけど、悩みはあるよ。同性愛についてさ。ヒーローのトップの二人みたいに」


色々と察した


ユエヤー「ヒーローのトップも同性愛者で、たまに気持ち悪いと言われる。でもボク同性でも…いいと思う…ごめんこんな話で。でもボク真剣なんだ。女に惚れた身としてね」


ここでチュリグにおける同性愛の扱いを思い出す


ユエヤー「……そうだね。チュリグでは同性愛でも歓迎される。…ボクどうしよう。あの子と一緒に、チュリグで暮らす選択肢した方がいいのかな?…でもボクは記憶喪失。前に何やってたかは分かんないから、やめとく。」


特に何の不満もなく受け入れられた


ユエヤー「うん、ありがとね!次、市場に行こう!ボクぶっちゃけあの子の好みは分からないけど、果物でも買えば大丈夫かな?後はガーナ瓜…これ、いくらあっても足りないよ!非常食さ」


ガーナ瓜はグリム様が買い占めてユニヤーに渡された


ユエヤー「…す、すごい。ボクここまで買う予定じゃ無かったんだけどなー。食べ切れるかな?うーん、しばらくガーナ瓜づくしだよ、何にしよう。炒める、揚げる…」


グリム「「いくらあっても足りない」と言っておりましたので」


ユエヤー 「うーーん、確かにこれくらいあっても足りないねぇ………ボクこれで乗り切るかぁ。グリムちゃんは何を買うの?」


果物やまだ栽培されていない植物の種を買うらしい


ユエヤー「んー、そうだね。食用にもなる花ならハイビスカスっていう変わった花があるよ。お茶にするんだ。見た目も真っ赤で綺麗だし、ちょっと酸味がある味で美味しいよ」


購入した


ユエヤー「あったかい場所が好きな花だからあったかい 場所で作ってあげてね!」


ユエヤー「確かハイビスカスはいれかたにコツがいるから、頑張って!」


グリム「わかりました」


ユエヤー「んー、ボクの買い物はこれで終わりだね。グリムちゃんは買い物を続けるの?」


グリム 「そろそろ戻りますかね」


ユエヤー「いってらっしゃーい!さてと、ボクは箱をどうにかしなきゃ…」


ユエヤーは箱を持ちながら帰ろうとする。
グリムはユエヤーを家まで能力で送った


ユエヤー「おっ!気が利く!ありがとー!…オスカーいる??」


ユエヤーはドアを開け、楽しそうに帰宅した。
その後、グリムも自国に帰っていった。

クロマとダイアリー

クロマは初めて来たブレードシース王国で魔物を散歩させていた。周りの人達は恐怖に怯えている。
市民による通報が殺到し、騎士団数人を引き連れて一人の男がやって来た。


ダイアリー「通報によればこの辺りだな…」


周りを見渡す。


クロマ「(警察かぁ。)」


どうしようかなという顔をするクロマ


ダイアリーは見覚えのない顔に気付き、「やあこんにちはお嬢さん」と人の良さそうな顔で話し掛けるが周りの怪物に背中に冷汗をかき、内心ビクビクしている。


クロマ「こんにちはー」


クロマはニコニコしている。


ダイアリー「はい、こんにちは。お嬢さんのお名前は何かな? 俺はダイアリーって言うんだけど」


まずは名前だろう、と先に名乗ることを忘れずに聞く。後ろの騎士達はちょっと逃げ腰である。


クロマ「クロマだよー」


のんびりと名乗る


ダイアリー「クロマちゃんかぁ。何処から来たのかな?」


平静を保とうと、出来るだけ怪物を視界に入れないように話を続ける。


クロマ「お隣のチュリグだよー。」


ダイアリー「チュリグか、ところで、その子達はクロマちゃんのかな?」


怪物たちを指を差すことはせず手で示しながら本題を問います。


クロマ「うん。飼ってるんだ。」


素直に答える。


ダイアリー「そっかぁ、…ちょっと聞くけど見えなくしたり、お家に帰したりは出来ないかな?」


騎士の誇りにかけて逃げ出すことはしないが心臓は嫌な意味で煩い。


クロマ「出来るよー」


リードに繋いでるの以外不可視にさせた


ダイアリー「有難うねぇ」


ほっと息を吐きたい衝動を抑え、なんとか取り繕う。
未だ見えている怪物に内心眉を寄せるも他のものは見えなくしてくれたし、住民にはこれで我慢してもらおうか、と考えた。
クロマは相変わらずニコニコしている。
そういえばこの子は入国審査を行ったのだろうか、と思い浮かぶも、何分緩い審査だし、そこは気にしなくても良いか、と思い直した。


ダイアリー「ああ、そういえばクロマちゃん、何しにこの国へ?」


なんならいま入国審査をしてしまおう。


クロマ「散歩と観光かな?」


ダイアリー「そっかそっか、分かったよ〜」


取り敢えず入国審査紙の確認をしてから無かったら書いておこうと。


ダイアリー「君が飼ってる子達はね、ここの国の人達にはちょっと怖いものだから、あまり出さないように気を付けてくれると嬉しいなぁ」


言葉を選びつつ思い切って伝えます。


クロマ「ありゃーここでもかー。気をつけとくよー」


と笑うクロマ。
返事に、矢張りあれが怖いのはこの国特有では無いのだな、と思うと快い返事に


ダイアリー「有難うねー」


ともう一度お礼を言う。


クロマ「どうもー」


ダイアリー「いえいえ〜、気を付けて行くんだよー」


一先ずはこれで問題解決だろうか、手を振って引き止めるのをやめた。


ある程度距離をとると何故かクロマはリードを離した


ダイアリー「えっ!?」


静かに歩いていく様子を見ていると急にリードを離した彼女に目を見開き。リードが付いているから周りも少しは安心するだろうと思っていた事もあり、驚き声を上げる。
魔物は巨大な黒竜に姿を変えると飼い主を乗せてどこかに飛び去ってしまった


ダイアリー「え、ええ…」


急な出来事に呆然と見守ることしか出来ず飛び去る様子を唯見つめる。

 


三日後。
相変わらず魔物連れて見に来てるクロマさん
ダイアリーは新しい展示品を運びにやってくると見覚えのある彼女の顔と魔物にビクッとするが直ぐに持ち直した。


ダイアリー「御免ねぇ、此処ペット禁止なんだ」


ペット呼ばわりは失礼かとも思ったが、館員の人も怖くて注意出来ない様子だったので忠告。


クロマ「そっかぁ」


と納得するとそのまま出て行った


ダイアリー「あれ!? …観て行かないの?」


聞き分け良く出て行く彼女に思わず後を追って


クロマ「ペット禁止なんでしょ?」


と不可視だった魔物達を出しながら問う
なおクロマ達以外には人通りは誰もいない


ダイアリー「…バレなきゃ良いんだよ」


こっそりと内緒話をするように耳打ちする


クロマ「でもいずれバレるしなぁ」


購入したであろうブレードシースの歴史書を大切に持っている。


ダイアリー「今バレなきゃ気にしないよ〜此処の国の人は」


はははと笑う。緩いにも程がある


クロマ「遠慮しとくよぉ」


と笑顔で言うクロマ。


ダイアリー「そう? 残念〜」


興味が有る様子だったのでもっとじっくり見て欲しかったのだが


クロマ「一応用件は済ませたしねえ」


と意味深なことを言う


ダイアリー「ああ、そうなの?」


何か引っかかる様な物言いだが詮索は良くないだろうと聞かなかった。


クロマ「うん」


ダイアリー「それじゃあ、帰るのかい?」


クロマ「そうなるかな」


ダイアリー「そっかあ、門まで送ろうか」


資料館から一番近い門の方角を見定め。


クロマ「大丈夫ー」


ダイアリー「そっかぁ…」


ちょっと残念そう


外に出ると「じゃーねー」と言いながら、黒竜になった魔物に乗って去って行った


ダイアリー「また龍かぁ〜」


二度目のそれに今度は感心しかなく。
小さく手を振って見送った。

レイリと羊の夢

ベリエラ、レイリ牧場にて。

 

レイリは超しんどそうな顔で生クリームを泡立てていた。

 

ジーク「ん、どうしたんだい超しんどそうな目をして。」ジークはレイリの近くを通り、そう言った。

 


レイリ「誰」

 


ジーク「あ、俺っちは夢研究科のジークムントっす!アスラーンと精霊のメター!一応そろそろホワイトデーとか色々あるしそれに関係する夢を見てないかはるばる来たんっす」

 

目隠れの女性は陽気に答える。

 

レイリ「羊の夢だけ」

 

しゃかしゃかを止めずに答える。

 

ジーク「羊っすかー。羊多いっすもんねここー。寝る前に見たものは出やすいっすよー。シャカシャカ疲れませんか、手伝いますか〜?」

 

レイリ「いい」

 

しゃかしゃかしゃかしゃか

 

レイリ「ミルクのんでく…?」

 

しゃかしゃかしゃかしゃかしゃかしゃか

 

ジーク「あ、ミルク飲むっす〜!寝る前のホットミルクはよく寝れるって聞きますし〜」

 

シャカシャカ音を聞きながら答える。

 

レイリ「今朝とった」

 

しゃかしゃかしながら、触覚で置いてあるバスケットを引き上げる。濃厚なミルクが三本入っている。

 

ジーク「あ、触覚便利っすね。飲むっす〜」

 

ジークは呑気にミルクを飲み始める。

 

ジーク「後味がだんだん濃厚になって美味しいっすね〜!採れたてはいいっすなぁ。」

 

レイリ「できた…」

 

死にそうな顔。ホイップクリームが綺麗に角をたてた

 

ジーク「死にそうっすよー…ホイップクリームやっと出来たっすねー…。」

 

ジークはホイップクリームを眺めている。

 

ジーク「なに作るんっすかー?食べ物が夢に与えるものも興味あるっすー」

 

バスケットの中からパンを取り出す。

 

レイリ「つけて食べる」

 

半分ちぎって渡す。

 

ジーク「お、ありがとーっす!つけて食うんっすね!」

 

パンを受け取る。

 

レイリ「甘い」

 

バスケットからクッキーも取り出す

 

ジーク「お、甘いんっすか!?どれどれ!?パン?生クリーム?クッキーありがてぇっすよー!バスケット、いろいろあるっすなー。」

 

そよそよと風が吹く牧場でぼーっとホイップを消費する二人。

 

ジーク「はー、草原の空気がうめー!ホイップクリームもうめー!最高の夢が見れそうっすねー!」

 

レイリ「羊の夢が一番」

 

口笛を吹くと、遠くの一頭がやってきた。ナイフのようなものをとりだす

 

ジーク「そうっすなー、羊の夢でモフモフしたいっす〜…って、ナイフ!?何するんっすか?」

 

レイリ「そろそろ時期」

 

慣れた手つきで毛を刈り。大きな篭につめていく

 

ジーク「あ、時期かぁ!もふもふな毛だ〜!是非絨毯にしたいくらいっす〜!てっきり美味しく頂くのかと思ったっすよ」

 

レイリ「羊は高い…」

 

ギュッと詰める

 

レイリ「チーズ、もって帰って」

 

牧場の隅の小屋にダルそうに向かう

 

ジーク「お、ありがとっす!チーズ美味しく頂きますっす〜!羊の毛で立派なもん作ってくださいっす!」

 

チーズの詰め合わせの紙袋を差し出す。

 

レイリ「ついでにこれも」

 

羊毛の低反発枕を差し出す

 

レイリ「羊の夢見れる」

 

ジーク「おっ!枕ぁ〜!グッスリと寝れそうっす、ありがとうっす〜!良い夢見れりゃ幸せっすよ!チーズの詰め合わせ〜♪チーズは夢に影響を及ぼすらしいっす、じっくり食べるっすよ〜」

 

ウキウキと受け取った。

 

レイリ「国どこ」

 

気だるそうな声。割りと機嫌がいい。

 

ジーク「国はアンティノメルっすよー。最先端の研究をしてるんっすー。あ、チーズは代表の手に渡らないようにするっすね、炭になるんで!」

 

レイリ「宣伝して。羊触れる。楽しい牧場」

 


握手する

 

レイリ「レイリ。よろしく」

 

ジーク「おっ、分かったっす!羊が触れる楽しい牧場っすね!レイリさん、よろしくっす、しっかり宣伝するっすよ〜!」

 

メモをする。

 

レイリ「よろしく」

 

手を振る。羊も集まってきて見送った。

レイリはその日、羊達に囲まれながら一人、パンをホイップクリームにつけて食べる夢を見た。

 

ほんの少し、いつもより寂しかった。

レイリ牧場

ベリエラ上空にて空を飛ぶ羊達がもくもくと浮かぶ雲を食べている。
やがて大きな蛾の羽根を頭部にもつサターニアが囲うように飛び回ると、羊達は中央に集まってから群れを作って地上に降りていく。

ハサマ王はいつも通り台風起こしながら上空を散歩していた。

 

蛾のサターニアは台風を見て近づき、ハサマを見つける。

 


レイリ「羊返すまで止まって」

 

随分気だるそうな顔をしていた。

ハサマは言われたとおりに止まった

 

レイリ「すぐ済む」

 

羊達の元へ降りると、羊舎へ先導する。面倒そうに変な枝をパシパシと地面に叩きつけている。やがて全ての羊を舎に返すと、台風の元へ戻る

 

レイリ「あんがと。」

 

ハサマ「どーいたしましてー」

 

レイリ「ここ、良く来んの?」

 

髪の毛をかく。目が(単純に無気力すぎて)死んでる。

 

ハサマ「割とくるよー」

 

レイリ「羊、放牧してる。雲食べてたら、下通って。」

 

一応自分のわがままであることはわかっているのか、だるそうに少し妥協案を考える。

 


レイリ「ミルク、飲んでいいから。」

 

地上の牧場脇の小さな小屋を指差す。

 

レイリ「飲んでく…?」

 

ハサマ「飲むー♪」

 

台風を消して着地する。
二人は小屋に入る。切り株をそのまんま椅子やテーブルにしたものがある。

 

レイリ「今朝とれたやつ」

 

綺麗な瓶に入っている、ラベルを貼る前のミルクを二つ出し、ひとつ渡す。自然に冷えている。

 

ハサマ「うまー」

 

レイリ「とれたてはうまい」

 

だるそうに歩くと、拳大のブロックのようなものを持ってくる。

 

レイリ「チーズも持って帰って」

 

紙袋に包む。美味しそうに飲んでいる顔に嬉しくなったらしい。

 

ハサマ「わーいありがとー!」

 

レイリ「国どこ」

 

いつの間にかたくさんの種類のチーズを包んでいる

 

ハサマ「チュリグだよー」

 

レイリ「遠いね。」

 

もはやお歳暮のハムのセットみたいになっている。

 

レイリ「ここ、宣伝して。変わった羊触れる。楽しい。はず。」

 

ハサマ「分かったー宣伝しとくね!」

 

お返しに真っ赤にしなびたニンジンのような形の植物を渡す

 

レイリ「なにこれ」

 

不思議そうに見る

 

ハサマ「なんかとにかく辛い奴。薬味になったり傷薬にもなるよ。痛いけど。」

 

レイリ「グラタンとか…合うかな…辛いの好き」

 

臭いを嗅いで少しむせる

 

レイリ「あんがと」

 

ハサマ「どういたしましてー」

 

レイリ「レイリ。」

 

手を差し出す

 

レイリ「名前は」

 


抑揚がないが疑問系らしい。

 

ハサマ「ハサマだよー。」

 

握手かなと思いながらこちらも手を差し出す。

握手する。レイリはずっしりチーズだらけの紙袋をハサマに持たせる。

紙袋を持つとハサマは手を振って帰って行った

 

その後、レイリはもらった激辛ニンジンを薄く切り、チーズを敷いてグラタンを作ってみた。

 

レイリ「うま…」

 

滅多に人が来ないレイリ牧場のランチメニューに加えようかと考えたが、あまりにも辛い。

レイリは少し悩んだあと、このニンジンの辛さをかなり緩和する飲むヨーグルトを開発した。

 

ドレスタニアに冷凍激辛グラタンとヨーグルトを出荷するとたちまち流行。

中でも最も気に入って食べていた人にちなんで、ニンジンに新たに名前がつけられた。

 


《ガーナニンジン》